見出し画像

ハングアウトトビリシ #16 世界遺産

この記事は↓のマガジンにて毎週水曜日更新されるはずです!

世界の旅人たち
1記事¥100〜の世界中の旅人のコラムが毎日更新!
定期購読によりワンコインで毎日読めるようになり大変お得です。

↓書いた人↓

自己紹介

こんにちは。siontakです。世界を見渡してみると新型ウイルス対策も功を奏してきたのか、徐々に各地で規制の緩和が見られてきたようですね。トビリシは今月中の非常事態宣言の終了を予定しています。


中でもこれまで禁止とされていたトビリシやその他年の封鎖解除はうれしいですね。すぐにお気楽な旅行が可能になったり、歓迎されるとは限りませんが確実に状況は変化しているようです。トビリシの隣、世界遺産古都ムツヘタへも行き来することができるようになりました。

世界遺産とは

今週のテーマは各国の世界遺産です。こういうことを言うと歳がバレますが、僕が初めて海外旅行に出た時と比べるとここ20年くらいで世界遺産の数って400近くは増えてるんですよね。遺産というからにはいつかは消えてなくなってしまいそうなものを保護するというイメージですが、実際には毎年毎年数十もの新しい世界遺産が新規に認定登録されています。
世界遺産とは人類が共有するに足る顕著な普遍的な価値を有するもので、大きく文化遺産自然遺産に分類されます。

日本には現在20以上の世界遺産が登録されていて、ジョージアには3つあります。どちらの世界遺産も一番古く登録されたのは1993,94年とそれほど昔の話ではないことが意外です。日本ではここ数年も毎年どこかが新しく世界遺産に認定されていますが結構お金がかかるようですね。また登録の目的はインバウンド誘致の要素も大きくて最近の世界遺産増加傾向は素直に喜べない気もします。
ともあれ、今日はジョージアの世界遺産を紹介します。

ムツヘタの歴史的建造物群

ジョージアに来る旅行者のおそらく9割方はムツヘタを訪ねると思います。トビリシから日帰りも可能なアクセスの良さ、またジョージアのキリスト教正教会に興味がある場合は必ず行くべきところです。最近は日本語でもわかりやすい紹介をしているWebサイトが増えてきました。
本記事のヘッダーはムツヘタのジワリ修道院から古都を見下ろしたものです。それはトルコから流れてくるムトクワリ川とコーカサス山脈からのアラグヴィ川が合流するところ。

夕日もきれいなんですが、街並みや大聖堂がはっきり見渡せる日中もおすすめです。

先週ジョージアで崇敬される聖人ニノを紹介しましたがこちらにも詳しい記事がありました。聖ニノと世界遺産ムツヘタはとても深い関りがあります。

クタイシのゲラティ修道院とバグラティ大聖堂

クタイシ郊外にはもともと二つでセットの世界遺産がありました。

ゲラティ修道院は12世紀初めに建てられました。修道院とは修道士が道を修めるところ。この時代においては国の内外から知識が集まるアカデミー(大学)的なところだったそうです。唐の長安で学んだ空海が9世紀に開山した高野山(こちらも世界遺産)も当時の日本における最高学府だったようにこの時代のゲラティ修道院には東ローマ帝国コンスタンティノープルからの神学者も迎えるような当時のジョージアにおける知識と文化の中心地だったそうです。

バグラティ大聖堂も同じくジョージアが最も栄えた11世紀に建てられた大建築であり西ジョージアにおけるもっとも重要な大聖堂でしたが、17世紀にオスマン帝国による攻撃で崩壊。修復プロジェクトはソ連期の1950年代から始められ修復途中の94年に世界遺産に登録されたものの、元に忠実でない修復デザインから世界遺産登録を抹消されています。ユネスコからの再三の警告にも怯まずに現代建築技術・デザインを取り入れて行われた修復は宗教や建築物を過去の遺産にとどめずに現代に継承しようとする意志が感じられて僕は好きです。

上スワネティ

ムツヘタとクタイシが主に宗教的な文化遺産であるのに対してスワネティ地方の山間部は古くの正教会の聖堂と共に俗にスワンタワーと呼ばれるような独特な文化と建築を残しており、その文化的景観が世界遺産として登録されています。

スワネティ地方はトビリシからのアクセスに時間がかかるため短期の休暇で訪れるには少し大変ですがヨーロッパの旅行者には大変人気のあるエリア。文化面だけでなく雄大な大自然の中のトレッキングもオススメです。

画像2


ユネスコ無形文化遺産

ここまでジョージアにある3つの世界遺産について駆け足で紹介しました。より詳しい情報はネット上にも多くありますので興味を持った方は探してみてください。

ユネスコが定める世界遺産が形のある(残る)有形の文化遺産であるとすると無形文化遺産というものはなんでしょうか。無形文化遺産とは口承による伝統及び表現,芸能,社会的慣習,儀式及び祭礼行事,自然及び万物に関する知識及び慣習,伝統工芸技術といったもののことで2003年にユネスコ総会において採択されたそうです。日本では歌舞伎や、浄瑠璃、能楽、和食和紙が無形文化遺産に登録されているというとなんとなくどういうものか分かったのではないでしょうか。
後半ではジョージアの無形文化遺産についていくつか紹介したいと思います。

ここから先は

1,010字

¥ 100

サポートしていただけるととても助かります! ご意見、ご感想、リクエストにもできる限り応えていきたいと思います!