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チームラボ×神秘の山!紅葉の御船山楽園「かみさまがすまう森」レポート

世界各地で独創的なデジタルアートを発信し続ける「ウルトラテクノロジスト集団」チームラボ!今回は2020年に訪れた、佐賀・御船山楽園の「かみさまがすまう森」をレポートします。

毎年のようにチームラボ参戦!

これまで、毎年のようにチームラボ作品を楽しんできました。

  • 2015年 ミラノ万博日本館

  • 2016年 DMM.プラネッツ Art by teamLab

  • 2017年 チームラボジャングルと学ぶ!未来の遊園地

  • 2018年 チームラボ ボーダレス&チームラボプラネッツ

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ミラノ万博日本館(2015年)
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DMM.プラネッツ Art by teamLab(2016年)
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チームラボジャングルと学ぶ!未来の遊園地(2017年)
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チームラボ ボーダレス(2018年)
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チームラボプラネッツ(2018年)

自分や周りの人の動きによって変化するインタラクティブな没入型アート体験、大好きです。

普通に美術館に行くと、他人の邪魔になりそうで気に入った絵の前で長く止まれなかったり、反対に観たい絵の前に誰かいて待たなきゃいけなかったり、「あ〜貸し切りだったらいいのにな…」とか自分勝手なことを考えるのですが、チームラボは他の人がいてこそ楽しくなるという逆の発想。たまたまその場に居合わせた見ず知らずの人たちとアートでつながる感覚があって、すごくポジティブな気持ちになれます。

いざ佐賀県、御船山楽園ホテルへ!

2020年秋、ドライブで九州周遊1週間の旅に出発。初日は東京から佐賀空港に飛んでレンタカーを借り、武雄市の宿泊先・御船山楽園へ。

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武雄市図書館

途中で武雄市図書館に立ち寄りました。TSUTAYAを運営するCCCが指定管理者として参入しており、蔦屋書店とスタバが入っています。隣接する武雄市こども図書館は、2020年度グッドデザイン賞を受賞!とっても素敵な空間です。

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御船山楽園ホテルのロビー

御船山楽園ホテルに着くと、ロビーがさっそくチームラボ!《呼応するランプの森とスパイラル》という作品が出迎えてくれます。「チームラボ ボーダレス」にも展示されている、インスタ映えで人気の作品。人の気配を察知して光と音が伝播し、幻想的なリズムを生み出します。

今回こちらに宿泊するので、「かみさまがすまう森」の鑑賞時間外にゆっくり堪能することができました。というか、Go to Travelの開催期間だったこともあってか宿泊のチェックインにかなり待たされてしまい、飽きるほどランプの下で過ごしました…。

ちなみに、御船山楽園ホテルの夕食は、地元の季節の食材満載でとってもおいしかったです!食べるのに夢中で写真を撮り忘れてしまいました。

サウナ界のミシュラン「サウナシュラン」のグランプリを2年連続で受賞したアートサウナ「らかんの湯」も、おしゃれなヒーリング空間でロウリュやアロマボールが楽しめて最高でした。

自然×デジタルの神秘的な融合「かみさまがすまう森」

夜になったら、いよいよ庭園散策へ。最終日が近かったこともあり、たくさんの来場者でにぎわっていました。ホテルロビーもランプより人が多いんじゃないかというくらいギュウギュウに。

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御船山楽園がつくられたのは、なんと1845年、江戸時代のこと。ここには樹齢3000年を超える神木や、行基(飛鳥〜奈良時代の仏教僧)が彫ったといわれる仏像も残っていて、長い歴史を経て守られてきた神聖な場所なんです。

そこに最先端の技術を駆使した「ウルトラテクノロジスト集団」がアートを展開するなんて、いったいどんなことになっているんでしょう?

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いろいろルートがあるのですが、まずは屋内から。こちらは《廃墟の湯屋にあるメガリス》です。もともと浴場として使われていたスペースに、メガリス(時空の塊)の柱が生えています。廃墟だけでも雰囲気があってカッコイイのに、刻々と変化する映像が輝いて幻想的な世界に。

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同じ湯屋の反対側には、《グラフィティネイチャー - 廃墟の湯屋に住む生き物たち、レッドリスト》が。自分が描いた生き物をスキャンして映し出すこともできて、次々にアートが生まれていく一方で、絵を踏んだら花が散ったり、生き物が死んだり。生命の不思議を体験できる作品です。

そしていよいよ外へ!屋外でチームラボ作品を観るのは初めてなのでワクワク。

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写真ではイマイチ伝わりきらないのですが、庭園に広がるつつじ谷がライトアップされて、本当に神様たちが降臨してきてるんじゃないかと思うような空間になっています。ただのライトアップではなくて、光が動いているので常に景色が変化しています。

奥にそびえ立つ岩山には何も映し出されていないのですが、かえって荘厳さが増していました。あそこが総本山?

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こちらは本当に水が流れているわけではなくて、《かみさまの御前なる岩に憑依する滝》というインスタレーション作品です。ここだけは目の前に行くために順番待ちの列に並んだのですが、真下はやっぱり大迫力でした!

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《増殖する生命の巨石》は、さまざまな種類の花が咲き乱れて華やかな作品。スクリーンとなっているのは、ものすごく大きな岩です!チームラボにも感動するのですが、自然の神秘にはそれ以上に驚かされました。

作品と作品までが離れているところもあるので、広大な敷地をだいぶ歩き回りました。ひっそりとランプが水に浮かんでいたりするのですが、デジタルなのにすっかり自然に馴染んでいます。

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しばらく散策して、残すは最大の見どころ《小舟と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング》。オフィシャルサイトのトップページにも使われている、水面にカラフルな光が踊る作品です。

それっぽい湖の前でウロウロしていたのですが、いっこうに始まらない…。隣で待っていたカップルも諦めて去ってしまった頃、端に白装束の船乗りが現れました。

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しかし、船乗りが登場しても、気づかずスルーしていく人が多かったです。ライトアップされていない場所は真っ暗で、水面もほとんど見えないので無理はないですが、もうちょっとわかりやすくしてもよかったのでは…。

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小舟の動きとともに、すこーしずつ水面に光が浮かび上がり、魚が登場し、いつのまにか色で埋め尽くされたキャンヴァスができあがりました。

すっごくきれいなのですが、写真ほど豪華な水面になるのは本当に一瞬。静かに描かれて静かに消えていきます。船乗りもひっそり去っていきました。あくまで自然を壊さないように、過剰な演出は避けたのかもしれません。幻のような現象でした。

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ほかにも数々の作品が点在していて、出くわすたびに感動の連続でした!あの世とこの世の間にいるような神秘的な体験となりました。

チームラボは専用の室内スペースに没入空間をつくり出すだけではなくて、自然の中に作品を溶け込ませることもできるなんて、本当に斬新なチームだと思います。自分と他人、自分とアート、作品と作品、自然とアート、そういうあらゆる境界を超越していく、まさに新時代のアート。これからも新しい試みを楽しみにしています。

「かみさまがすまう森」は日帰りでも鑑賞できますが、ホテルにも大満足だったのでぜひ宿泊してみてください!

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