ゴールデンカムイアシリパ考察 カバー絵編

ゴールデンカムイのカバー絵は、タロットカードになぞらえられているので、タロットカード的解釈による人物考察。

カバー絵の寓画考察と、タロットカードの寓画やキーワードを元に考察

アシリパさんがカバー絵なのは
2巻【女教皇(女司祭長)】
11巻【正義】
22巻【世界】

※尾形の8巻が飼い猫【力】のカードなので11巻は【正義】

8は11、11は8、 2と22はレタラがパートナーとアシリパさん側は、常に尾形かレタラとセットで解釈しなければならないので、内容に多少の散らかりがあるのはご了承ください。

2巻カバー絵考察
 

2巻女教皇のカードですが、カバー絵はアシリパさんとレタラなので、絵の構図は獅子の口を抑え懐柔する【力】のカードに近い。

顔が横に並んでいて∞の構図なのも、8を表している。

8【力】は尾形なので、尾形とパートナーというアシリパさん

レタラ=尾形

なぜ2巻なのに絵が8の【力】なのかですが、8【力】のカードで獅子を懐柔する女性は乙女(処女)であるから。

力のカードの構図は、獅子をなだめ懐柔しているので、乙女優位ですが、こちらは同じ目線の対等なパートナー関係。

狼の群れのリーダーはつがいがリーダーで家族(血族)単位の群れを作る。

一方ライオンの群れのリーダーはメスで、オスは繁殖期以外群れにいない。
繁殖が終わるとメスに追い出され、繁殖の済んでいないメスのいる群れを転々とする。
ライオンのオスは実に夢のない扱い。


七つの大罪との関連
狼は憤怒に対応していますが、同じく憤怒に対応するユニコーンも、乙女に抱かれて大人しくなる聖獣。


女教皇(女司祭長)の考察

キーワード
・貞淑 
・秘密
・規律、戒律

カードは、男装の女教皇の伝説がベースですが、そちらの役割はインカラマッに割り当てられたようなので、どちらと言うと、尾形=裏切り者という見せ方から、裏切り者と内通し、売られた主を処刑する司祭長の役割。

こっそり愛人いた辺りは、女教皇のようですが。

教皇、司祭長、どちらも宗教上の戒律を守る人で正義とは別の裁きを司る人

アイヌの女として、アイヌの掟や戒律を守る人。

杉元が羆をウェンカムイにし、穢したことは、法律で該当する罪はありませんが、アイヌの法律にはあるので裁かれる。

姉畑編で、谷垣が裁かれそうになったとき、尾形が谷垣に「俺が裁いてもいいんだぞ」と言ったように、アシリパさんも杉元に刑罰を科す権利がある。

苦手な蛇を克服してまで杉元を助け、羆をウェンカムイにすることが無かったアシリパさん。

どちらもアイヌとしての信仰心が強い。

レタラ=尾形
尾形は尾形で民間の刑法とは違う、軍法という規律を守り裁きを与える人。

11巻カバー絵考察


前の記事で、10巻裏と17巻のカバー絵の関連を書きましたが、こちらは17巻尾形を右11巻アシリパさんを左にすると、同じ敵に向かう目線になるようになっている。

片や、アシリパさんと杉元のコンビはカバー以外のカラー絵に描かれている通り、アシリパさんを一方的に守ろうとする杉元。

矢尻の窪みにある丸薬の形状から、19巻尾形に向けられたのと同じ矢でもある。

キューピッドの矢が刺さった者は、恋に落ちる。

三つの丸薬は、毒ではなく正露丸です。

正義だけに…止血鎮痛効果がある、狩猟用ではなく対人用の矢。 


裏は悪人面の杉元
絵的に、アシリパさんと杉元が1枚絵として、繋がってない構図なのは10巻や22巻もそうで意図的。

11正義のカード考察

カードのキーワード
・公平、公正
・平等
・正義

カードーのタイトル通り。正義や公正、司法を表すカード右手には剣、左手には天秤

裁判の女神という別名も。
作中のアシリパさんの役割は、金塊を分け与える人を選別することなので、カードの役の通り。 

描かれている女神は、おとめ座の元となったと言われている女神。


別名星の女神

女神の持っている天秤が天秤座になったとも言われているので、星(17巻尾形)と関連の深い女神。

最後まで人間に正義を訴えたが、争いは絶えず、星座になった女神

アイヌ=人間だとしたら意味深。

1は大天使ミカエルが持つ裁きの象徴の剣、8は上から見た天秤を表します。

断罪の大天使ミカエルは、兵士を守る天使としての役割も。

8の尾形の構図はマルセイユ版正義のカードを意識した構図。
内容は【力】のカードですが、絵は正義のカード。


22巻カバー絵考察

アシリパさんはルーベンスの絵がモチーフ。
向かって左側は『死と原罪に勝利するキリスト』、向かって右側は『復活のキリスト』を足して2で割ったようなポーズのアシリパさん。22巻だけに。

ふたりの武器の持ち手を表すのならば、左はアシリパさん、右は17巻で左手に銃剣を持つ尾形

正義の女神のポーズでもある。

21の所に0の愚者が入るので、22=21番で、22枚の大アルカナ最後のカード世界。

最後のカードだけに最後の晩餐の主(キリスト)アシリパさん。

勝利するキリストの後ろには天使という絵。

数字だけだと、22で分かりやすく前のアシリパさん巻11と合わせると11(イイ)22(フーフ)だよねですが、そのさらに前の2巻アシリパさんは処女が獣を懐柔(手懐ける)8の尾形力のカードと似せた構図になっているので、22巻はレタラ(尾形)とこれからの戦いに奮起するアシリパさんでもある。


22(21)世界のカード考察

キーワード
・完成
・完全
・永遠

カード寓画の中心人物は、運命の輪を回す運命の女神フォルトナ。 
フォルトナを囲む天使と獅子と雄牛と鷲。
このうち、天使は聖マタイ獅子は力のカードの尾形に置きかえられる…

20巻で、アシリパさんを連れ去る者として、オオワシ。

雄牛はおうし座神話から、ゼウスが真っ白な牡牛に姿を変え、見初めた美女を海を越え地の果てまで連れ去る話。

まさに樺太編。


もう一つの神話も、眠らない二つ目の監視から美女を救い出す話…一つ目尾形なので二つ目は杉元…

ふたりの絆を断ち切ろうとする杉元やソフィアへの、反撃開始と新世界の始まり。


最後の晩餐で、主(キリスト)の位置に座るアシリパさん=主としての寓画解釈

カバー絵解釈はルーベンスの絵ですが、タロットのほうは、キリストの勝利というマンダラ絵が元になっているらしく、後ろにいる天使は聖マタイ。


他は鷹、獅子、雄牛と同じ。

つまりは2巻と同じく、レタラ=尾形


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