ゴールデンカムイ 270話感想考察

ウイルクが本当に、フィーナとオリガに致命傷を与えたのか…

銃声はひとつ、弾丸もひとつならばやはりソフィアでは?撃った自覚があるのだし。

オリガの体内から弾が見つかったということは、フィーナさんの背中から撃ってオリガの体内で止まったと言う事に、背後から胸を狙って撃たないとそうはならない。

フィーナさんが引き返した時は荷物背負ってましたが、発見された時に荷物は無かった。荷物は何処へ?

ソフィアの弾であの距離からなら、前から撃たれれば、二人を貫通しているだろうなですが、小銃より威力の弱い拳銃なウイルクが荷物背負っている背後から撃つのか?
背中の荷物に何が入っているのか分からないのに、そんな不確実なことする?になるので。

むしろ、ソフィアの弾がフィーナさんの背中の荷物で止まったから、ウイルクが荷物を隠し、後ろから撃たれたように工作したようにも思える。
布やクッションを挟めば銃声は抑えられますが、殺すには確実ではない。


でも、何のため?

フィーナさんとオリガとは、日本に帰るのに、いずれ別れなければならなかったから口封じに殺したと、合理的なウイルクならば考えそうですが、あの場でフィーナさんが引き返す、引き返さないはコントロールできないはず。
鶴見さんの言い方も、もう少し早くに別れていれば…みたいな言い方。
でも、すぐには別れられない理由があった。鍵穴を覗く存在が…いたから。

フィーナさんとオリガの死の罪の所在自体は、任務中に妻子作ってしまった鶴見さんにあるし、そこは十分苦悩したはず。

アニメが「裏切りの告白」だったからこそ、今回の本誌のセリフが引き立つ。 

やっぱりアニメのやり方は生理的に受け付けない…子がいるんだし、そりゃ無い。話の上では、驚かすのが目的ではないし普通に告白でも良かった。
 
鶴見さんの声は、軍人やっている上で声を酷使した結果なのだし、長谷川さん時代の声はもう出ない。

ウイルクの前で、影から見てるユルバルスに気づいて微笑むソフィアといい…尾形誤射したアシリパさんの絶望表す主観入らない演出とか、わざとかと思うくらい倫理無視な演出ばかりで、3期はどうなってるんだと…

ウイルクの顔の皮は前回の記事通り、鶴見さんが持っているとは思ったし、そのうち出てくると思いましたけど、このタイミングで出てくるなんて怖っ。 

アニメなら確実に、鶴見さんがウイルクの皮被って「娘」って言うところ、ウイルクの声被せて来そうで気持ち悪さ倍増。
流れで見ると鶴見さん、モノマネすらしてない「私がお前の父だ」なので。

アニメで声がついたこと自体は、物凄く大きいなと。鶴見さん、尾形、白石の3人は他のキャスト考えられないですし。

鶴見さんはウイルクの意思を継いで、全てウイルクのせいにした。
そして、ウイルクの贖罪の証である娘と金塊を本人の意思で、同時に受け取らなければならない。
いや、そこも、もし女が生まれなかったら、どうしてたんだって話なのですが、そこは一族の呪い的なところ。

とことん人の業のリアルさを追求しているからこそ呪いや、霊、神の存在を否定する話ではないので。未確認生物も…
元凶はやっぱりソフィアかと、ソフィアの組織を壊滅させ、皇帝暗殺を阻止することが、ふたりの任務だったはずなのに、ソフィアの罪を無かった事にして、ソフィアの処遇をどうするんだと… 

尾形あんこう鍋回のやり方見たら、もっと恐ろしい展開が待っていそう。

やり方的には自滅と自己反省なので、どうやってソフィアの心折ったり、精神を壊すかだよなと。皇帝暗殺に関しては“正しい”と思ってやったことなのですし、他のことはいったん洗い流して、少しは自分が日露戦争の引き金になったという自覚を植え付けないと。

皇帝暗殺を阻止できなかったがために、鶴見さんは軍で冷遇されているのでしょうし…
諜報機関という性質上、冷遇はされても殺されはしない。軍の機密も個人情報も大量に握っているので、下手に殺そうとしたらやましい事が暴露され、自分が失脚しかねない。
妾孕ませ捨てたと師団内に知れ渡った、花沢師団長のように。


鶴見さんを哀しい人…なのはどうなのだろう…完全に鶴見中尉の空気に呑まれてる。
でも、そこは本気で愛娘にそう思わせておかないとダメなところなんだなと。

ソフィアを説得できなかった、ソフィアの手下の空気を変えられなかった責任を感じているから、ウイルクが全ての罪を被ったんでしょうし、互いに罪を被せ合う辺りやっぱりこの二人は友人なんだなと思ったり。

鶴見さんもアシリパさんの父…
二人の父のプレッシャーをアシリパさんがひとりで背負うにはキツ過ぎる。


鶴見さんを裁くことができるのは、唯一尾形のみ。
鶴見さんの魂を救うことができるのは、アシリパさんのみ。


インカラマッの話がチラリ…過去の清算?

インカラマッは一度話に出てきた通り、マカナックルさんの姪なのでは?

25巻追加の、谷垣はインカラマッのオマケ(ヒモ)なので無理やりでしょうが、インカラマッは無理やりじゃない。

本誌との繋がりを良くするための加筆修正ですし。


最後の煽り文がダイレクトに「罪か罰か」なので、

椎名林檎『罪と罰』より

煙草の空き箱を捨てる  

から

フィーナさんの荷物無くなった所は、メコオヤシの話っぽい。

メコオヤシが全部食べちゃった、煙草(キロランケ)は臭いから置いてった…

セブンスターの香りですし…7の星…



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