ヴィニシウスはやりすぎなの?サッカージャーナリストK氏のコラムで差別の認識にモヤる

こんにちは。
今日はネットサーフィン中に見つけたコラムを読んで”これはどうなんだ?”と思ったので、ちょっとボヤいてみたいと思います。

サッカージャーナリストのK氏のコラムなんですけど、レアルマドリーのヴィニシウス ジュニオールのプレーやゴールセレブレーションから相手へのリスペクトを考察するものでした。

レアルマドリーのヴィニシウスは昨シーズン、カルロ アンチェロッティの下で大ブレイクを果たし、シーズンダブルに大きな貢献を果たし、現在のサッカーシーンにおいてキリアン ムバッペ、アーリング ハーランドと並ぶ若手のトッププレイヤーです。
左サイドでボールを受ければ、鋭いドリブル突破でアシストやゴールなど最後の局面で大きなタスクを担う選手であり、マドリーの大きな武器であるカウンターにおいてもカリム ベンゼマと共に最前線を駆けるフィニッシャーでもあります。

K氏はそんなヴィニシウスのゴールセレブレーションやドリブル時のファウルをアピールする”ダイブ”を問題として挙げています。

レアルのサイドアタッカーは今までのセレソンのドリブラーよろしく相手からのチャージに対して過剰な反応を示します。
最近は当たっていないのに痛がったり、軽いあたりでも大げさにピッチを転がったりと目に余る行為があるのも事実です。

ヴィニシウスは自身がゴールを決めると決まってサンバを踊ります。
これが相手サポーターを刺激し、人種差別の大ブーイングを誘発しているとK氏は言っています。

これをK氏はダイバーシティ(多様性)ということはなんでも受け入れられなければいけないことではなく、”ブラジルで認められているからスペインでも受けれてもらえないのはおかしい”ということにはならない。
つまり、ヴィニシウスはヨーロッパにいる以上はヨーロッパのルールに従わなければならないと結論付けている。
私はこれを読んでそう感じました。

正直、疑問点ばかりで何を言っているのだろうかとしか思えません。

第一に私はダイブが嫌いです。
ファウルを取ってもらえず、逆にシミュレーションでイエローカードを出されるほど惨めな行為はないとさえ言えます。
しかし、じゃあ、そのすべてが悪で、すべてに報復ともいえる悪辣なタックルが必要で差別的なチャントを歌っていいのかと言われればそこまでではないです。
ヴィニシウスは挑発的な行為をしたかもしれませんが、それには絶対に理由がありますよね。
ヴィニシウスはラリーガで最も被ファウルが多いプレーヤーです。
それだけ理不尽なチャージを受けてきているということです。
下手くそで自分の足を蹴っ飛ばすしか能がないDFと思われて腹が立つことすら許さないんですか?
私はそう思います。
審判がしっかりとレフェリングして、取るところと取らないところ、イエローカードを出すところを見極めてくれれば観ている側としては何も言うことはないです。

次にセレブレーションの話ですが、これは背景を見なければ確かに挑発的なサンバを踊り続けるヴィニシウスに大人になれと思うかもしれません。
しかし、状況はそう単純ではありません。

ヴィニシウスは自身のゴールセレブレーションでサンバを踊ります。
それがなぜ、人種差別的チャントを招いたかと言えば、2022年9月にスペイン代理人協会のペドロ ブラボという人間が”まるで猿だ”という発言をしたからに他なりません。
人間は弱い生き物です。
ましてや、相手は自分の応援するチームをボコボコにする憎き敵です。
誰が言ったか分からない、皆で言えば怖くない。
元々、差別的な精神性の強いスペインと言うお国柄もあって、理不尽にヴィニシウスに差別的なブーイングを浴びせているに他ならないんですよ。
だって、昨シーズンからヴィニシウスはずっとサンバを踊ってるんですから。
普通に考えれば、急に挑発されたなんて思わないでしょ?
それが急に”挑発だ”なんだと言い出してブーイングを浴びせているのは、そうすることで自分の優位性を保とうとする弱さでしかありません。

ダイバーシティ、多様性を認めるというのであれば、閉鎖的な考え方をして相手を排斥しようとする。
肌の色やその歴史で差別的なチャントをすることこそまず諫めるべきですし、今まではその技術を持て囃しておきながらDFが挑発や侮蔑されたと言ったら途端に稀代のドリブラーを殺しにかかる掌の回転の速さに私は呆れます。

K氏の個よりも集団こそ重視すべきで個は波風立てるなよという日本的な思考とは思います。
しかし、物事の順序はしっかりと見てほしいですし、ドリブルテクニックは挑発的なんだと認識させるようなことはやめてほしい。

リベリーノのヒールリフトはOKでネイマールのものはNGとか平気で言ってる連中の言い分がまず間違っているんだとジャーナリストであるなら言って欲しいものです。
そんなことを思う2月の最終日。


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