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母とボジョレーヌーボ【オヤスミの前にvol.98】

僕は世の中から見たら恵まれた教育環境の中で育ててもらったと思います。
今まであまり自分の過去の経歴は話しませんでしたが、それなりの中高一貫校(もちろん男子校)に通わせてもらって、それなりの大学(文学と歴史が好きだったのに何故か理系)に通わせてもらって、それなりの大きい会社に就職するというある種大きなレールの上の人生を途中まで歩かせてもらっていました。

周りの同級生には大きい企業の会社員、お医者等々ある種1個のどデカいレールの上を走っている同級生がほとんどです。

そんな彼らと一緒にいた僕にとっての普通は、
勉強して良い大学に入って、待遇の良い会社に入社して、仕事にしっかりと取り組み出世をしながらお給料を上げていくことでした。
これはもう高校生の頃からずっとです。

しかし、自分の現時点を振り返るとこの普通からは大きく外れてしまっているのです。
音楽の時間をもっと増やしたいからこのままじゃダメだと思って最初の会社を辞め、束の間の無職期間を味わった後、時間の融通の効く会社に移り給料をめちゃくちゃ落として音楽へのリソースを増やして、けど音楽だけの経験じゃ自分の理想は叶わないと気付き今年からはほぼフリーランスの営業代行として仕事の仕方を変えてバンド活動と並行するという生き方に変わりました。

自分の目標のために仕事のリソースを最近多くしていたからかと思うのですが、母と久しぶりにゆっくりと相対した時にちょっと弱気になっていたのかボソッと言ってしまったのです。
「なんか普通に生きられなくてごめんなさい。」
戻る気なんかないくせになんでこんなことを言ったのか自分でも分からないのですが、その後の母からの言葉にちょっと心が楽になりました。
「私は焦って普通になるために早々に結婚しちゃったからね。あんた見てると結婚しないで自分の思うことやれば良かったって思うこともあるけど、結婚しなきゃあんたに会えなかったしこうやって犬(うちの愛犬はなぜか腹が減ると母の足を踏んでご飯を催促します笑)に足踏まれることもないしね笑
あと、別に普通になって欲しいと思って育ててないしね。好きなように進んで自分の人生を切り開いていきなさい。」
やっぱり母親にはどれだけ仕事を成功させようが、曲をいっぱい作ろうが敵わないんだなって思いましたね。

気持ちにしかならないかもだけど、ワインが好きな人だからボジョレーヌーボを買って帰ろう。
僕は飲めないけどね。
とんでもないマザコンに思われるかもしれないですね。

昔から普通が嫌で教室の片隅にいたけど、今はもっと大きな世の中の片隅で独りでいます。
深層心理で片隅が好きなのかもしれないですね笑

世の中のバンドマン像やアーティスト像とは全然違うかもしれないけど、僕の信じるバンドマン道、アーティスト道、ヲタク道を邁進していこうと思います。

誰か1人が笑ってくれるなら、誰か1人が楽しんでくれるなら、誰か1人が喜んでくれるなら、僕の道は成功です!

【本日のベストソング】
星に願いを/クジラ夜の街

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