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自選短歌:2023年9月

昨日とも明日とも違う顔ぶれを運ぶ始発は繰り返される

この先は袋小路の私有地と知りつつきみの足跡を踏む

斬新な痛みが欲しい幸福で殺風景なからだの中に

水は手に雲はピアノに雨だれは音に等しい仕組みでそそぐ

今もなお雪の地平を目でなぞる見上げるほどの剥製の熊

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