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唐突に現るソフィア・コッポラとソニックユースの関係にびっくり【SYトーク】

ソニックユースとかいう無名の重鎮

ソニックユースの伝記である結構長い本を読んでいると、ネット上でバラバラに散見された情報が一つの語り口に纏まっていてありがたいなあーと思いました。

曲作りやら業界との軋轢やらメンバー間の緊張状態やら、結構面白い視点が多いんですが、個人的にびっくりしたのは、ソニックユースという、あくまでヒットチャートをにぎわすバンドではない存在の周辺にかなり有名人物がいるということでした。

ソニックユースについての本を読んでいたのに、「お前出てくんの!?」ってなって愉しかったです。

ニルヴァーナ 

例えば、結構有名ですが、ソニックユースとニルヴァーナの関係の話。1989年にニルヴァーナがインディーズで出した『Bleach』を聴いて、メジャーシーンを誘ったというのは聞いたことがありました。

この《ブリーチ》のレコードは持ってたほうがいいぞ。カートという僕らの友達はめちゃくちゃ有名になると思うよ」と、彼らは、つかの間一緒に仕事をしていたジム・グラントへと語った。

先見の明がすごい。

ちなみに、ソニックユースの1990年の曲「Dirty Boots」のミュージックビデオに、ニルヴァーナのシャツを着たヒロインが出てくるのですが、それについての話もさっきの引用の直後にありました。

〈ダーティ・ブーツ〉のビデオを撮影した際、ムーアは、撮影で着るTシャツを入れたバッグを持って行ったが、その中の一着は、ニルヴァーナロゴがあしらわれたものだった(「ニルヴァーナのことを知っていた人なんていなかった」と、監督のタムラ・デイヴィスは言う。「私たちはみんな『そのシャツは何?』って言った」)。

サーストンが持ち込んだシャツだったんですね。

キアヌ・リーヴス

映画に全く詳しくない僕がギリギリ知っているハリウッド俳優がキアヌ・リーヴスなんですが、この人も出てくるんですね〜。インターネット界隈では、キアヌの奇行、善行の数々がまとめられてネタ化されているので、その印象しかありません。

ずっと前に、「100%」のMVをYouTubeを観てコメ欄を覗いていると、英語で「キムのベースはキアヌ・リーヴスから借りたものだ」的な文章を見つけて、妙に覚えていました。
「なんでキアヌ?」と思っていましたが、この本を読むと、当時彼もドッグスターというバンドにいた駆け出しのバンドマンだったんですね。

謎がスッキリしました。

ソフィア・コッポラ

これまた僕がギリギリ知っている映画監督。僕が自発的にレンタルして観た映画はこの生涯で5作くらいしかないんですが、そのうち二つが彼女の作品なんです。ちなみに「ロスト・イン・トランスレーション」と「ヴァージン・スーサイズ」の2つです。

この本の中でしれーっとコッポラの名前が出てきて、えー!?って目を疑いました。

そこ繋がりあったん!?っていう驚きです。人生における伏線回収ですね。まさかソフィアコッポラ回収してくるとはな〜。やるなあ人生〜。カタルシスコッポラ。

コッポラ初登場シーンは1990年のソニックユースのアルバム『Goo』に収録された「Mildred Pierce」のMVの話。実はこれに出てくる女性の1人が彼女。てか、この人そんな昔からいるんだというのも驚き。映画界デビューより数ヶ月前のことらしく、当時19歳の学生だったそうです。

このMVに出てくる、顔面ドアップで目をひん剥いたり、カメラに襲いかかったり、正気じゃない様子で口紅を塗っているのが彼女です。やばいです。

あと、先述の「100%」の撮影に彼女も呼ばれたという記載があります。て言うことは、MV内にコッポラがいるってこと?その後に「キアヌリーヴスもその場にいた」とあるので、キアヌリーヴスとコッポラ両方ともいるのか?あんまり2人の姿形に詳しくないのでよく分からない。

その撮影時に出会ったスパイク・ジョーンズという男性とのちに結婚するのだが、彼女はキムのことを「キューピッドだったんだ」と言っています。

あと、キム・ゴードンのファッションブランド「X-Girls」のプロデュースを手伝っていた時の記載もあります。もうズブズブの関係ってやつですね。

一番驚いたのはさっき名前を出した「ヴァージン・スーサイズ」の話。サーストンが一冊の本を彼女に渡し、読むように薦めたそうですが、それが小説版の『ヴァージン・スーサイズ』だったそうです。サーストンやばくない?もはやフィクサーみたいだ。あと、ここでも個人的人生における伏線回収だ。カタルシスコッポラ。

終わり、あと、めっちゃ独り言

今回は3人を紹介しましたが、もっとたくさんソニックユースと繋がっている人は多いです。ベックとかコートニー・ラヴとか…
彼らの先輩や同世代ならBLACK FLAGとかダイナソーJr.とか…

ソニックユースの本を読んでいて色々面白かった所が多かったので、今彼らについての記事を書いている途中です。その名も…

「私を構成するソニックユース9枚」

これだ。完全に自己満足で、ひたすら個人的に有意義な記事だ。そもそもそういう感じでこのNoteを始めたし。

あらためて、約30年、実験的なバンドであり続けたソニックユースの特異さを再確認しました。こんだけ長く濃い経歴を積んでいるから、9枚も僕が思いの丈を語れるアルバムがあるわけですし、約350ページの新書の分厚い伝記本も仕上がっている。

…あと、本当に独り言だが、毎回こうやって自己満足の文章をこのプラットフォームに投稿するたびに、どんなつまらないものでも、誰か分からない通りすがりの人がハートマークをつけてくれて本当に嬉しい。Note素晴らしい。時々5個くらいハートがつくとすげえ!って思うし、10個とか20個とかついていると、「インターネット怖い…」というフェーズに突入する。

ハートがつくと恋する乙女のように嬉しくなるので、僕も誰かの記事を最後まで読んで面白い思ったら毎回ハートをつけるようにしている。僕の生活の中で数少ない善行のループが発生している。

ハートをつけてもらえると僕も誰かにハートをなおのことらいっそうつけるようになる。それはあなたの記事かもしれない。だからハートください。ちょっと早めのバレンタインチョコみたいなものだ。ください。ちょっと早めというか、僕には確実に来ないバレンタイン。

この記事につくハートはバレンタインチョコだと思おう。今は二月。店先の陳列が厚かましくも早速バレンタインシーズンを醸し出しているので、それが14日かどうかなんてなんでも良いと思う。僕は恋する乙女のように待ち続けている。チョコください(そんなにチョコレート好きじゃないけど…)。

…よく考えたらバレンタインチョコって女から男に渡すヤツだけど、ハートをつけてくれる人は女だったり男だったりするわけだ。男の人がハートつけてくれないかもしれない…

ややこしいことになってしまった。やっぱバレンタインってクソだわ。全部バレンタインのせいだ。

…という話を節分の朝にしている。僕はとことん季節や行事に関する感覚がズレてるし、最近は睡眠リズムも崩れている。午前11時前になるのだけど、今から寝たいと思う。

暇を持て余しすぎても、僕のような凡人には良いことがないようだ。ランニングしたいなとかドライブしたいなとか思うだけで何も行動しない。マストな仕事などで適度に忙しいと良いのかもしれない。良き奴隷の素質がちょっとあるようだ。

しこたま眠って目覚めたら、もう夕暮れになっている時のなんだか訳の分からない絶望って凄いよね。今からそれをまた味わいます。

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