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猫まんがについて語りたい ②

「保護猫」って言葉、いつごろから言われるようになったんでしょうね?
いや、「捨て猫」よりも字面も響きもいいし文句はないんですがね。
うちの猫ちゃんは手乗りサイズの時にパチンコ屋の脇に段ボールに入れられて捨てられていたんですよ。最初から人慣れしていたから、どこかの飼い猫が子供を産んで、育てきれなくなって…的なことだったんでしょうね。まぁおかげで私と出会えたので責めたりはしませんが。
当時を思い出しても「保護した」というより「拾った」というほうがしっくりくるなぁと思うんです。ま、言葉なんてどんどんアップデートされていくものですし、気にしてもしょうがないですけどね。

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いま私は東京都荒川区のいわゆる下町に住んでいるのですが、荒川区は野良猫や地域猫が多いんですよね。木造家屋が並ぶような古い町並みなので、猫たちとの共存関係がしっかりしているんでしょうね。猫好きにとってはとてもいい街ですよ。

さて、前回に引き続き猫まんがレビューその②です。
今回取り上げるまんがは「夜は猫といっしょ」です。

去年の夏ごろ、緊急事態宣言中にヒマすぎてtwitterを始め、猫アカウントを中心にフォローしていたところTLに流れてきたのがきっかけで買ったまんがです。独特の絵柄と空気感にすっかり虜にされてしまったんです。
前回同様4つの項目に分けてレビューしていきたいと思います。

ターゲット → 万人向け
このまんがでは、猫を「よくわからない生き物」として描いています。鳴き声や効果音がとても独特で、「かわいい猫を描く」ほかの猫まんがとは一線を画すつくりになっています。
登場する猫「キュルガ」は、まるで宇宙人のように「何を考えているかわからない」生き物として描かれています。主人公は猫を飼うのが初めてという設定で、キュルガの予測もつかない行動に翻弄されるところが見どころです。
猫を飼っている人にも共感を得られるエピソードもあるんですが、全体的なテーマとしては「未知との遭遇」だと感じているので、誰が読んでも楽しい・かわいいまんがなんじゃないでしょうか?

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ねこは不思議なんですよ

属性 → ファンタジー
猫「キュルガ」のデザインからして、猫のやわらかさや不思議さがデフォルメされて盛り込まれているものですので、リアル路線というよりもその真逆、ファンタジー路線だといえます。
エピソードは作者の経験に基づいたものもあるようですが、よくある「猫あるある」の斜め上を行く突飛なものも多く、不思議と笑ってしまいます。

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あるあるのクセがしゅごい

誰目線か → 飼い主(人間側)
基本的には、猫という「不思議な生き物」を人間が観察する、という目線です。猫のキュルガは日本語をしゃべりませんし(時々謎の言語を発するが)、人間の都合などお構いなしなのです。人間が遊ぼうと思っても冷たくあしらわれ、そうじゃない時に遊びに付き合わされる、気まぐれな猫と一緒に暮らす楽しさがとてもよく描かれています。

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『コチュジャン』はこのまんがの名言

総評 → 可愛いだけじゃない、一風変わった猫まんがが読みたい方にオススメ
全編を通して、なにかメッセージ的なものは感じません。感動的なエピソードも特にないですし、大声をあげて爆笑するようなまんがでもありません。しいて言うなら「猫は不思議」ということを伝えたいように思います。
ただ、猫のキュルガは見た目も行動もとてもインパクトが強く、一度読んでしまうと虜になってしまう恐れがあります。いわゆる「クセがすごい」まんがなんですね。他の猫まんがに飽き、ちょっと毛色が違うものが読んでみたいかな?くらいの方にベストマッチすることでしょう。

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やっぱり描写が独特。

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私の趣味の一つに「まんがのジャケ買い」というものがあります。
ここ数年で本屋さんが激減しているのでジャケ買いがしづらくなってきているのはとても憂慮すべき問題だと感じているのです。
Amazonでも同じことできるじゃん、とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、やはり本屋でそのものを手に取って、裏表紙や帯・書店員さんが書いたPOPなんかを見ながら選ぶのがいいんですよね。
kindleも持っていますし、雑誌なんかはアプリで読むことが多いんですが、まんがだけは紙の本がいいんですよね…読んだ後いかにかさばるかはとてもよく知っているはずなんですが、これは趣味としてやめられそうにありません。

というわけでまんがについては一家言あるわけなんです。まだまだ猫まんがについての語りたいことはたくさんあるんです。
次回はもう13年の付き合いになる、アニメ化もされた名作「くるねこ」について語ってしまう予定です。

次回もお楽しみに!

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