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雪解け~心の春を待ち侘びながら~
この胸間の傷が、私に何を教えているの?
過去の翳りは
私が引き受けられるようになってから
ひそやかに再会するみたい。
あの頃の私は、こんなにも・・
泣き叫んでいたの?
ただ・ただ・・・自分を責め立てて
心を削っていたんだね。
私が私を抱き締めてあげることもしなかった。
感情を殺めて、手当することもせずに
私はずっと自分を煽り立て続けた。
風のように過ぎ去ったことだと
忘却した出来事だと思い込んでいただけで
ずっと・・深奥に居る私は、待っていたんだね。
「もう、いいんだよ。
私は私で居てもいいんだよ。」と
その一言を誰かに言ってもらいたくて。
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叱咤とか、鼓舞とか
そんなものは、もう欲しくなんかない。
だって・・もう散々やってきた。
私は、私のすべてを
包み込んでもらえる刹那を渇望していた。
でも、それは、他者ではなく
私が私にしてあげることなんだ。
雪解けは、どこかまだ・・冷え冷えとしていて
私の体温を奪うから、傷に沁みてくる。
私は、ひとつずつ棘を抜き
自分を宥めながら、氷解を待っている。
私の中の種がやがて芽吹き
痛みを含んだ雪が解けていく趨勢を
きっと・・「春」と言うんだ。
Sara
![](https://assets.st-note.com/img/1675433382253-xavj3ZQIPX.jpg?width=1200)
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