家の外に出ること。外界からの刺激。

大学生の春休み。友達はネットの向こうの方が多いのでめっきり外に出ていなかった。

しかしながら数少ない友達から夜にでも飲みに行こうと誘われた。

うれしい限りだが、それまでの時間は何をしていようかとか思った。最近は生活習慣は治ってきているので健康的に朝の七時ごろには起きているが待ち合わせは午後五時だ。

家にいてはゲームと二度寝で終わってしまうことが目に見えていたのでさっさと外に出てしまうことにした。

2020年3月21日、春うらら、快晴。家から最寄り駅まで気持ちよく自転車をこいだ。普段は絶えずyoutubeやらなんやらを聴いているので常に外的刺激を受け続けていたが、こんな風に外の景色を眺めながらぼーっとするのは久しぶりで新鮮な感覚がした。

知らないうちに近所の桜も花開いていた。

桜を見に行きたくなった。

とはいえ桜の名所なんてのはそうそうないだろうと思いながら待ち合わせ場所である有楽町へ向かった。乗り換えで飯田橋を経由した。財布にお金が乏しかったので銀行でお金をおろそうと歩いていると小石川後楽園という案内が見えた。

後楽園って都内じゃなくだろうと思ったが俺が思い描いている後楽園とは違うらしい。一つ確かなのはそこで桜が咲いているらしいことだった。

本当はどこかによって服でも買おうと思っていたがちょうどよく桜の名所らしいところがあるなら寄らせていただこう。

雰囲気で歩き始めると土曜日の昼間なのもあって人の流れがあったのでそれについていくとあっという間に庭園についた。

なんとなくカップルが多くて、桜の名所ってデートスポットなんだなーとなんとなく思った。この瞬間に横に女の子がいたらよかったのになとも思うし、逆に一人で気楽でいいなとも思った。

入場料は300円。

入口の看板には枝垂桜満開と書いてあった。満開という言葉はやはりいいイメージが強く、期待を抱いてしまう。

入ってすぐ。桜は見事に満開だった。

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人は多かったが人が思い思いに動いているのを見る余裕があるのは一人で来た人の特権である。

感想としては都会の真ん中にある自然ってのは歪な趣深い。上の写真も背景が青空だけじゃなくビルやドームが映り込んでいるのがお気に入りのポイントである。

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不老の水もあった。持ち合わせていた水がフレーバー付き炭酸水だったので趣は半減だが、変な面白さはある。写真を撮るときは楽しかった。

池の周りに沿ってベンチもあったのだが、一つのベンチに一つのカップルのルールがあったので自分は座れなかった。俺は景色を見に来たのに隣の恋人しか見てない人たちがゆっくりしているのは釈然とはしない。ちなみに京都の鴨川沿いのカップルをイメージしていただければだいたい雰囲気も光景も似たような感じであった。

そのあとに飲みに行ったがまあそれは情緒も減ったくれもなかったのでここには記さない。俺がこの記事で書きたかったのは小石川後楽園がよかったってことだけなのだ。

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