ジャックポットサッドガールを解釈(前編)
お久しぶりです。
前回のヴィランの解釈からだいぶたってしまいました。
今回は聞いていて、歌詞・映像ともに一目惚れしてしまった
syudouさんのジャックポットサッドガールの解釈を書きたいと思います。
まずはジャックポットサッドガールを知らない方はこちらをどうぞ
聞いていただければわかるかと思うが最高に格好いい、
そして非常に歌詞もいい。
今回はこの曲を『砂の惑星へのアンサーソングなのではないか』という視点から解釈をしていきたいと思う。
砂の惑星はこちら
こう考えた理由はご本人のツイートからである。
ジャックポットサッドガールが投稿されたのが2020年10月24日、
砂の惑星の投稿は2017年7月21日の三年前
また、『返事はいらない』というのは、米津玄師『感電』の歌詞の一節である。
『稲妻の様に生きていたいだけ
お前はどうしたい? 返事はいらない』
これらを踏まえ、この曲を砂の惑星と絡めて考察したいと考えた。
※1こちらの解釈はあくまで筆者の非公式なことを先に断っておきたい。
※2解説に使っている画像は適宜本家の動画からお借りしています。
〇歌詞の内容(一番)
標準偏差以内の人生
表情殺して腐った品性
⇒標準偏差:データの散らばり具合を指す。
『標準偏差以内』ということは大多数がいるところから抜けられない人生
=突出はできない人生。
表情殺して腐った品性
⇒表情に関してはわかりませんが、
syudouさんは自身のことを曲を作る『クズ』だと表現しているので、
腐った品性=クズな自分といった部分もあるのかなと考えられます。
ほらほら気づけばまた
ただただ過ぎ行く日々
⇒そうしてまたすぎていってしまう日々
表現欲も非凡な才も
漫然と生きてちゃなんもなんないの
⇒『表現欲』も『非凡な才』があったとしても、
漫然と(ぼんやりと)生きていては何もならない
ヤダ ヤダ アタシはヤダ
嘆けど変わらぬまま
⇒いやだと嘆いても変わらないまま
受け入れ難い心情をねじ込むのが愛なんだ
⇒syudouさん自身が、
『曲を作るということは自分が米津玄師ではないことを知る事』
という発言をしており、
そういう『自身が米津玄師ではない』という受け入れがたい心情を、ねじ込む(ねじ込んで曲を作る?)のが愛なのだ、ともいえるでしょうか。
またこの歌詞自体は『受』と『心』という漢字を足すと愛になるという
発言をご本人がツイートされているので、その意味もあります。
また『俺が夏目漱石ならI LOVE YOUを米津玄師と訳す』といっていたところからも、愛という部分にも米津さんへの考えがある可能性も考えられます。
アタシはジャックポットサッドガール
⇒ジャックポットサッドガールは『大当たり、大成功を悲しむ少女』だと
考えられます。この曲自体がプロジェクトセカイというゲームの
朝比奈まふゆというキャラクターの視点で書かれていることを考えると
ガールとなっているのはそういった意味でしょう。
またはボカロPではなく成功している様を悲しむともあるいは
とらえられるのでしょうか。
分かり合えぬまま 点と線でエンドロール描く日々の中
⇒『分かり合えない』は、砂の惑星への応答という部分を考えると
『ボカロは終わった、だから後は誰かが勝手にどうぞ』といったハチさん とボーカロイドで曲を作り続けているsyudouさんの関係性でしょうか。
『終わった場所=砂の惑星』とされたボカロ界で、
『エンドロールを描いている=曲を作り続けているいる日々の中』ともとれそうです
誰にも言えないまんま抱えた想いこそ価値があるんだ
探していた答えだって 未来みたいに手の中に
⇒誰にも言えないまんま抱えた想い(そんな日々の中で)抱えていた想いこそ価値があるのでは。と考えているように受け取れます。
その(日々の)なかで探していた答えだって未来みたいに手の中に。
⇒未来はミクとも読めるという説があり、それと合わせて考えると
ミクを手にしたときのように今度は『プロジェクトセカイ』というゲーム として手の中に(スマホ)として探していた答えはあった。ともとれそう です。
〇歌詞の内容(二番)
正論ばっかじゃちょーつまんない
人生は一種のジョークなんだ
ハローハロー気の向くまま
その音鳴らせばほら
⇒正論ばかりではつまらない=『既に枯れた土地』だから、
『去ってしまう』(砂の惑星の内容)なんてつまらない。
人生は一種のジョークなので気の向くままに音を鳴らす(曲を作る)。
といった感じになるのでしょうか。
また、砂の惑星の歌詞と絡めると
『のらりくらり歩き回り たどり着いた祈り
君が今も生きてるなら 応えてくれ僕に』
上記歌詞への応答としての、『ハローハロー』
気の向くまま、も『のらりくらり』とかかっていたりもするのでしょうか。
精神相場はちょー不安定
安定な策とかホント退屈さ
見て見てアタシの中
心の奥底にある
⇒また、上記の歌詞とこの歌詞を合わせると、
『廃れた場所だから俺は去るよ』という正論を、
”気まぐれにハチに戻って曲を投稿する=気の向くままその音を鳴らせば”
(その音楽を聴いて)精神相場は不安定になった。ともとれそうです。
そしてそのような正論=安定な策は本当に退屈なので、
私の中を見てくれ、心の奥底にある(思いをつづったこの曲を聞いてくれ?)とも受け取れそうと推察されます。
黒く澱んだ水槽に映るのは微笑だった
⇒黒くよどんだ気持ちのなかで笑っていたと、とらえられるのでしょうか。
先述した曲自体の主人公と考えられる少女の趣味がアクアリウムなので、
そこともかかっていると考えられます。
ジャックポットサッドガール
分かり合えずとも 心の臓のビートを強く響かせて
胸張り正々堂々正面突破で間違えるんだ
⇒大当たりを悲しみ、たとえ去ってしまった(ハチさんのことか?)と
分かり合えずとも”心の蔵のビートを強く響かせて=ここで生きていく”
胸を張り、先生(syudouさんは米津玄師さんのことを先生と呼んでいる)
が言っていたとは違う道へ=正面突破で間違える。
隠し持った似合わないナイフ 異端ゆえの最先端
⇒異端としてこうしてボ カロで曲を作っていたからこそ、最新のゲームに
曲を書き下ろすことになった
以上が一番、そして二番の内容である。後編からはラスサビにかけての歌詞を解説していきたいと思うので、よければお付き合いいただきたい。
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