「ニーバーの祈り」実践法
日々を生きる上で役に立つ実用的な祈りとして「ニーバーの祈り」があります。
ニーバーの祈りは、
・毎日をよりよく生きる心構え
・逆境を乗り越える秘訣
・前向きで建設的な生き方
・あらゆる場面で適切な決断ができる冷静さ
・「今日」という時間の恵みを味わう能力
を私たちにあたえてくれるメッセージです。
しかし、言うは易し行うは難し。どんなに優れた祈りの言葉も実践するとなるとむずかしさを感じる場面が出てきます。
ニーバーの祈りを常に胸に刻み、その精神を実践していけたら悩みはなくなる。問題はいかに実践していくか。
その実践法の一つが「書く」ことです。
ニーバーの祈り
要約すると「今を生きる」
ニーバーの祈りを一言に要約できるとすれば、「今を生きる」になるでしょう。
今できることを見きわめて、今できないことを受け入れる。運命に抗わず、しかし運命に屈しない。目の前の現実と、その向こうに見えるよりよい世界の両方から目をそらさない。地に足がついていながら、どこまででも歩いていけるような精神を持つ。
別名を「セレニティプレイヤー(平静の祈り)」というこの祈りを読むとき、過去への後悔と未来への不安の間に立って、冷静に今を見つめる建設的平常心を得ることができます。
ニーバーの祈りは「いま、ここ」に焦点を合わせることの大切さを説いている。
では、いま、ここにフォーカスして生きるにはどうしたらいいのでしょう?
その方法は「書く」ことです。
今を生きるために書く
今を生きるためには、書く。
書くという行為が「いま、ここ」に意識を向けさせてくれます。
紙とペンを用意して、今抱えている問題点を書き出す。悩みを書き出す。感情を言葉にしてみる。やりたいこと、やりたくないことをリストアップする。アイデアを出す。計画を立てる。やるべきことを、やめるべきことを洗い出す。選択肢を明確にする。
このようにして思考を紙に書き出すことには、
・問題を分解できる → 変えられることと変えられないことを見分けられる
・今できることがわかる → 変えられることを変えていく勇気が持てる
・考えが堂々めぐりにならない → 「いま、ここ」に集中できる
という利点があります。
書くことでニーバーの祈りの精神を実践できるのです。
決断をして動き出したあと、不安や疑問がわいてくることもまたあるでしょう。何度も。そんなときも考えを書き出した紙を見直せば、心の焦点を「今」に引き戻せます。
あなたが持つペンには「導きの手」がそえられている
頭のなかにあるものを紙に書き出していくとき、そこに「導き手」の意思が入っていると信じる。自分の考えに加えて、よりよい方へ導いてくれる何らかの力がペンを持つ手にあたえられていると思うと、書くことの効果はさらに高まります。
その紙に書いたことは、自分で考えたことであると同時に、大きな何かの意思に導かれて降りてきた直感なのです。
自分の意思、導き手の意思、この2つが合わさって出てきた答えが紙面に顕(あらわ)れる。
そう考えることで確信は深まります。
独りよがりでも、他人まかせでも、確信は弱まります。「導きを受け入れた自分の意思」を信じることで、確信は強くなるのです。
その強い確信が変えられることと変えられないことを見分ける賢さとなり、変えられることを変えていこうとする勇気になります。
どんなときでもよりよい方に変えていけることはあります。
ニーバーの祈りを読み、紙にペンを走らせて、今を生きましょう。
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