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アモイの街のマクドナルド

中国を街歩きして、おやっと思うもののひとつにマクドナルドやケンタッキーの漢字表記がある。中国語を母国語にしている人たちには、当たり前のことなのだろうが、漢字文化圏だが中国語を話せない私には、どうしてもマクドナルドと読めないのだ。

麦当劳 (麥當勞) Màidāngláo 
これは厦門(アモイ)で見かけたマクドナルドの表記である。看板を見ながらバクトウロウと何度発音してもマクドナルドにならなかった。

帰ってから、google翻訳で発音を聞いてみた。google翻訳では、Màidāngláo(マイダンラオ)と発音するが、これと英語のmcdonaldsと聞き比べると、日本語のマクドナルドよりはるかに似ている気がする。英語はメクダーナルのように聞こえるが、日本語のマクドナルドより中国語のマイダンラオの方がアクセントが近く感じられる。麦当劳が何でマクドナルドなのかと疑問に思っているのは、日本人の私だけかもしれない。

肯德基  Kěndéjī
同じくアモイでケンタッキーフライドチキンの看板に「肯德基」の表記があった。コウトクキを何度繰り返してもケンタッキーにはならなかった。

同様にgoogle翻訳を見ると、中国語の発音は、ケンタッジーでしっかりと英語のケンタッキーに近い。

麥當勞や肯德基を見たときの日本人の違和感は、古代に日本人が中国から漢字を学んだ頃には同じだった音に、今では、両者に違いが出ているからだろう。現在は、実際の英語の発音に近い音を持つ漢字を使用しているので、当然に聞き比べた音は似ている。

しかし、いつの日にか、漢字の音が変化するに従って、麦当劳とマクドナルドの発音が離れて行き、何で麦当劳がマクドナルドなのかと疑問に思う日が来るような気もしている。

その日、マクドナルドでソフトクリームを買って妻と食べた。世界のどこでも同じような味のソフトクリームが食べられることに狭くなった世界を感じた。


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