見出し画像

リンゴは先に皮むきか後に皮むきか

リンゴは、カットしてから皮をむくか、皮をむいてからカットするか、どちらがいいのだろう。

子どもの頃に、母親がリンゴの皮をむいてくれたことが思い出される。母は、カットしてから、皮をむいて、お皿の上に置いてくれた。すると置かれた先から、私と姉の手が伸びて、全部をむき終わる前に次々となくなっている。母は、笑いながら「今度は、皮をむいてからカットした方がいいね」と言った。

リンゴの皮むきは、子どもの頃の憧れだった。大人がナイフを実に当てて、くるくると回しながらむいていくと、垂れた皮がだんだんと長くなっていく。途中で切れて落ちると「切れちゃった」とため息がでる。

むきやすい梨から練習した。慣れてくると、はじめに皮をむいてから、カットした方が効率が良いと気づいた。カットしてからひとつひとつ皮をむくのは、手間がかかる。カットした数だけむかないといけない。しかも小さいので、手のひらの上で扱い難い。

それからは先に皮むき派だったが、先日、築地市場の果実店で思いがけないない、のむき方を見た。店員さんが、慣れた手つきで、桃にナイフを入れて回わしながら、上手く大きなタネがある方とない方に2つに分けた。それから桃をカットして、皮をむいた。理由を聞いたら、桃は酸化しやすいので最後に皮をむくとのこと。
先に皮むき派には、目からウロコだった。新鮮な考えには感動が伴う。

リンゴもカットしてからむいた方が酸化が防げるのだろう。リンゴは、皮をむいてしばらくすると茶色に変化してくる。だが、桃ほどは早くは色が変わらない。すぐに食べれば問題ないのだろう。それでも空気にあたる時間は短い方が良い。りんごの皮むきには、効率の問題に加えて酸化の問題が新たに入ってきた。りんごは、先に皮をむくか、後に皮をむくか、問題だ。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?