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船堀タワーと適度な高さ

江戸川区船堀駅前にある船堀タワーのエレベーターに今の高さが表示される。展望台に着くと数字は103を示していた。

その日(2024.6.27)は快晴ではなかったので、太陽の逆光がなく、どの方角からも景色が見やすかった。

眼下を中川と荒川が平行に流れていて、その向こうに東京スカイツリーがそびえている。南西に東京タワー、空気が澄んだ日には丹沢山地が、運が良ければ富士山が見える。水平線近くにゲートブリッジが高々とそびえている。ゲートブリッジは、江東区若洲公園と中央防波堤埋立地をつなぎ、そこを東京港臨海道路が走っている。

南を望めば、行船公園の森の向こうにマンション群が見え、遠く水平線に葛西臨海公園の観覧車やその奥に霞んでいるが海ほたるが見える。

1km先にあるイオンやライフのスーパーが認識でき、遠くに東京ディズニーリゾートが見え、さらに房総の山々が横たわっている。左方向には、幕張新都心が、北の方には、市川の国府台の森、更に真北には筑波山が見える。

船堀タワーからの眺望は、ざっとこんな感じである。この展望台の高さは103mだが、眺望には、この位の高さが丁度良いようだ。中川で競艇をしているのが見えたり、車や人の動きがはっきり分かり楽しい。総武線の荒川中川鉄橋も見える。かつて、最初の超高層ビルである霞が関ビルの展望台に上れた頃には、職場のビルの屋上にいる同僚が誰だか分かったりした。船堀タワーからの眺望は、視力や認識力の範囲内にあるということだろう。展望台が高くなればなるほど、対象物は小さくなり、見にくくなる。

俯瞰する角度も丁度良いようだ。丸いクリスマスケーキの広告写真を見ると、決して真上からは撮らず、だいたい45度位の角度で写している。やはり、スカイツリー位の高さになると、遠方眺望を楽しむだけで、近景は真下に見えてしまう。スカイツリーの隣のビルは30階なので、眺望に丁度良い。

周囲の建物より高く、地平線や水平線までの見通しがよいことは必須だが、余りに高すぎると空気の層が厚くなりクリアさに欠ける。しかも、下界は晴れているのにスカイツリーに雲がかかっていることもある。

こんな理由から、展望台は高ければ高いほど良いというのではなく、100m位が良いと思う。その位の高さなら、①視力が車や人の動きを認識でき、スーパーのロゴが分かり、人間の活動が見える。高くなる程に対象物が小さくなる。②遠方の景色も充分に見える。③高くなると空気の層が厚くなり、雲がかかる等、天候に影響されがちだ。

100m位の高さの展望台が一番良いというのは、建物や公園のひとつひとつが何々だと分かり、存在感がある景色が楽しめるからだと思う。

(写真は2024.1.14)

船堀タワー
筑波山
葛西臨海公園の観覧車、海ほたる、房総半島





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