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母の短歌

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母が生前に作った短歌をまとめたものです。
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#郷土短歌会

夕焼け小焼けの短歌

夕焼け小焼けの短歌

毎日、夕方の5時半に「夕焼け小焼け」の曲が防災放送で流れる。柏市に住んでいたときも流れていた。どこかに出かけたときに、気をつけて聞いていると、たまに、「ふるさと」(うさぎおいしかのやま)のこともあるが、やはり「夕焼け小焼け」が多いようだ。

今や童謡が廃れ、学校教育でも歌謡曲が使われる時代だが、それでも「夕焼け小焼け」の曲が流れると悠久の過去からの変わらない人びとの営みを感じる。

「夕焼け小焼け

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母の短歌 啄木の如きになるは遠けれど 

母の短歌 啄木の如きになるは遠けれど 

 啄木の如きになるは遠けれど
 母さんの短歌(うた)も解るよと
 息子(こ)の言う

母が入っていた「郷土」という短歌の同人会では、会員は、作者名が伏せてある短歌の中から選をして、次の短歌会に持ち寄っていた。

ある日、母は、短歌の書いてある用紙をわたしに見せて、その感想を聞いた。わたしには選をする力はないが、母の歌がどれか何となく分かった。その後も同じようなことがあった。そして、何故かいつも母の

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