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届け、便箋!

小さな頃から、手紙を書くことが好きだった。手紙を書くということは自分だけにしか書けない文字を書き、相手の手に届けるという暖かな行為に感じたからだ。

たくさんの便箋を買ったものだ。出来れば…そう、封筒ばかりではなく中に入れる紙が多めのものを。私はよく長文になってしまうので直ぐに無くなってしまうことも少なくなかったからだ。

手紙を書く相手は決まって大事なことを伝えたい人だった。あまり重い内容の手紙に感じさせないように、便箋は柔らかな色使いのものを購入し、次第に宝物が増えていった。ふんわりと私の暖かな心に乗せて、パステルカラーの便箋が飛んでいく。それはきっと相手にも伝わったのだろう…そう信じた。

手紙というものは、ほとんどの場合は一方的に書くことが多い。手紙の返事は、手紙である必要が現代には無いからだ。LINEや会話の中で、「読んだよ、ありがとう」と伝えられる。

そして時には、その手紙の返事が返ってこないこともあるが私は不安には思わなかった。私が気持ちを込めて、手書きで書いた手紙…受け取る側はきっと喜んでくれるはずだと。

暖かな気持ちになれるものは、より多い方がきっと人生は豊かになれると思うのです。生きている間に好きなことは沢山していきたいものですね。手紙を書いて本人に渡すことのように。


ここを押すと、 私に少しだけ投げ銭できるというシステムらしいです。 気持ちだけでも勿論嬉しいです。