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AIの瞳に写る色

さいきんずっとこの曲を聴いてます

Vivy -Fluorite Eye's Song-というアニメのOPテーマ曲。といいつつ4話にしてようやく初お披露目になった曲。

ネットでも割と評判の良いアニメだったので気になって6話放送くらいの時に一気に見たんですが完全にハマりました。初回放送が2話連続だったらしく、それ以降も2話で一つの章という感じになっています。こないだ7話みたんですが8話が早くみたくて悶絶しています。

一体につき一つの「使命」を持ったAIによって発展していく世界を描いた近未来SFでAIと人類が戦争を起こすことになる100年後の未来を変えるために歴史上の転換点を変えていくというお話。シュタゲ観た人ならなんか不安になりますよねw

キャラデザがマクロスFの人っていうのもあり、「歌を歌って人を幸せにする」という「使命」を持っているのが主人公のAI「ディーヴァ/ヴィヴィ」ということで劇中でも歌が印象的に使われていてマクロスっぽさもあります。ロボットでのバトルは出てこないけど戦闘シーンはかなり力入っていて(あ、絶対格闘技好きな人が描いてるわ)ってとこもありました。

歌も戦闘もあるSFものですが根幹となっているのはドラマでありAIが中心であるけれど、だからこそ「心」とは何かという普遍的なものが描かれていて割と悲しいお話が胸を抉ってきます。心の美しさって悲劇の中でより輝いて見えるのが切ない。

■蛍石の眼

このアニメ、並行してYoutubeの方で出演声優さんによる振り返りトーク番組をやってましてマツモト役の福山さんってめちゃくちゃ頭良くて意地悪な感じがマツモトだなwって共演者に言われてる通りの印象受けました。役柄上、だいぶ前に収録終わってるのもあって全体を把握しながらも監督とかには敢えて追求しないで自分で考察されてるのも面白い。

そう、このアニメ、考察しがいがあるのです。

振り返りトークの中にもあった「4話のラストでザベスは初期化されてない」説はウワアアってなりましたね。確かに初期化ウイルスプログラムをヴィヴィはマツモトに渡すように言っていますが「想いを伝える額合わせ」の強化版ともいえる頭突きをわざわざ食らわせてるのは「お説教」のようでもあり同時に伝えたのがエステラの想いだとしたらって。

そもそもタイトルの「フローライト」ってなんぞやって思ってググったんですが、どうやら鉱石の「蛍石」のことっぽいですね。星野源の曲にもあるそうですが。
基本的にはエメラルドグリーンっぽいのが多いみたいですが本来は無色で内部の不純物によって色んな色になるみたい。加熱すると発光して割れて弾けることがあり、それが蛍っぽいから蛍石。太陽光を蓄積して紫外線で発光するものもあるとか。
光学材料としても使われるということなのでヴィヴィの目にも実際使われてるとかだったり?(ちなみに青や緑に見えるヴィヴィの眼が精細に描写されてるシーンでは紫色も入っています)
パワーストーンとしてはフローが語源ということで「気の流れを整える」効用があるとか。

6話あたりまで見てる人なら上記の説明を読むと悶える方もおるんではないでしょうか。

わざわざ浸透性の低い単語をタイトルに入れてるだけあってヴィヴィという存在がまさに蛍石のようなとこがあるんですね。

■使命で歌うことの喜び

そんなこんなで冒頭のOP曲「Sing My Pleasure」について。6話のラストで流れたグレイスverが使われてるシーンの作画とドラマ性も相まってTwitterでも「配信はまだか」ってめっちゃ言われててなんか本家が霞んじゃうなぁと6話見た直後は思ってました。

このアニメ「進撃の巨人」とかやってたとこなのでこういうシーンの描写めちゃくちゃすごい。

その6話が衝撃的な終わり方をして7話を見始めたら「この娘、誰?」ってみんななったようで。感情表現ヘタクソ美人が指パッチン大御所ディーヴァになってたので。指パッチンのせいでネタっぽくなってるけど「持論」が6話までのシスターズの言葉だったりして実はすごく悲しい変貌なんだなって。

ここまできてOPの歌詞を読み直すとやっとこのストーリーの描いていくものがぼんやり見えてきた。

かなりふわっとした表現ではあるけど明らかにヴィヴィそのものを歌った詞。ヴィヴィが「使命」の先にある「成りたい像」とそこに至るのに必要なものが書かれてるなと。「どうぞ」の使い方が個人的にめっちゃ好きだったりするけど、それはさておき。

「このめくるめく時間に涙まで預けて欲しい」
「そっと静かに目を閉じてその夢を預けて欲しい」

最初、この一番大事なはずの部分がよくわかんなかったんですね。それはこの曲の歌詞が「ディーヴァから聴衆(人間)」へのものと思って読んでたからだと思います。そりゃニーアランドのステージで人間相手に歌うのが彼女の仕事であり「使命」だから。

ただ7話まで見たら気付くと思うけど、ディーヴァのシスターズであるエステラ、グレイス、そしてエリザベスが彼女の人格を形成してるんですね。

つまりこの歌詞はディーヴァから妹たちへの歌なんすね。後半の歌詞に「あなたとあなたでいる」っていう部分がもうこれやばいなって。「どうぞ輝かせて」ってそういうことかと。受け取ってきた「想い」によって7話のディーヴァは生まれていたと思うと指パッチンとか笑ってられない…。「絆」って単語もなんのことかと思ってたけど姉妹機としての絆なんでしょうね。

ということは7話で出てきたオフィーリアもやっぱり名前の通り悲劇のヒロインになるのか…。

とはいえマツモトを100年前に転送した松本博士はディーヴァに救われたと言いつつ正史では松本博士が生まれるずっと前に彼女自体は博物館にいたはずだし、まだまだ謎は多いしお話としてはまだ半分ですからね。

前述したようにフローライトは本来透明。この作品はヴィヴィの目を通して世界がどんな色に見えるのかをたの…味わう作品なんだと思うけど、マジでどんな着地点が待ってるのか…。発光して割れるなんてことがないといいけど…。

このアニメの最速配信は土曜日0時なんですが俺は火曜配信のサービスにしか入ってないので今それで悩んでます。hulu強いなぁ〜。

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