対談連載 中島聡×草場 壽一 #1「ソサエティを立ち上げた思い」
シンギュラリティ・ラボは、シンギュラリティ・ソサエティ(代表:中島聡)と未来技術推進協会(代表:草場 壽一)が共同代表で立ち上げたコミュニティです。詳しくはリンク先を御覧ください。今回は、交流会で実施された特別対談の書き起こしを連載でお届けします!
もくじ
配信予定
ソサエティを立ち上げた思い
なぜこういったコミュニティ形式で立ち上げたのか
いまコミュニティがうまくいっている部分、課題だなと思っているところ
配信予定
社会的な活動とビジネスは相容れないんじゃないか?
モチベーション管理とインセンティブ
仲間をみつけるときに意識すること
会員に望むこと
エンジニアから起業家になるには
3Dプリンタは楽しい
新しいことは理解されない
ユーザーとして株を買う
mmhmmにはなぜ猫が映らないのか
ブロックチェーンとNFTの考察
ソサエティを立ち上げた思い
草場:シンギュラリティ・ソサエティ3周年、未来技術推進協会3周年ということで、コミュニティのことを振り返りながら、いろいろ話せたらなと思ってます。改めて、シンギュラリティ・ソサエティを立ち上げた思いをお聞かせいただけますか。
中島:ひとことで言いにくいのだけど、テクノロジーがものすごい勢いで変わっていて、それに合わせて社会は変わっていくはずじゃないですか。だけど、どうしても社会の動きとかが、いろんな理由で遅かったいるすると、歪が生じる。その中でビジネスチャンスもあれば、本来ならテクノロジーを活かすべきところが活かされてないとか、同時に文明社会として環境問題や少子高齢化などの問題がいろいろ出てくる、そのような問題を、テクノロジーは道具でしかないけど、積極的に利用して問題を解決していこうという前向きな姿勢の人たちを増やしたいなと思っています。その中で人々が個人としても幸せになって欲しいし、世の中ががよくなって欲しいし、ビジネスも成功して欲しい、その座組としてNPOを立ち上げました。最近は有料サロンがいっぱい増えているけど、どうもサロンでお金を集めだすと、変な方向にいってしまいそうが気がして、あくまでノンプロフィットで進める、メンバーが集って会社を超えた横のつながりができる、そこでいろんなプロジェクトを立ち上げたいなと思ってました。
なぜこういったコミュニティ形式で立ち上げたのか
草場:中島さんの場合、いろんなスタートアップとの繋がりもあって、なぜあえてこういうコミュニティ形式で立ち上げられたのか、どういったところからでしょうか。そのプロフィットというか...
中島:そうですね。まずビジネスありきで始めるとやっぱりビジネスっていうのはね、ちゃんと成功しなきゃいけないし、そうすると、何か一つに定めなきゃいけない。それはそれでやるべきだし、僕もね、今ビジネスやっているけど、でもそれとは別に、もうちょっと包括的に全体を見たことをディスカッションできる場が欲しいし、そういうところで人の出会いを作りたいなというふうに思ってましたね。
だからここがゴールじゃなくて、こういうNPOみたいなとこで集まった人たちがプロジェクトを立ち上げて、それが面白そうだからビジネスになる、という形が理想かな、とは思っています。
草場:そうですね。我々の方もシンラボをすごく似たような経緯で立ち上げた部分があって、私が日立製作所という会社に勤めているときに、やはり普段の仕事ではなかなかできない社会的に意義のあることとかをやりづらいって方が多い。
日本のエンジニアは優秀な方も多いのに、なかなか活躍できない現状があるので、こういった横の繋がりを作りたくてシンラボを立ち上げた経緯があるので、そこは変わらずですね。
今コミュニティがうまくいっている部分、課題だなと思っているところ
草場:3年ぐらいコミュニティを運営して、実際うまくいってる部分とか課題だなってところを、ちょっとぶっちゃけて話をしていきたいんですけども。
中島:うまくいってる部分というと、シンギュラリティソサエティの方だと、おもちかえり.comのサービスとか、bus2.0というサービスがプロジェクトとして立ち上がって、実際に運営をして、人の役にも立ってるので、そこはすごくいい例になってると思うんです。
けど、ただ、やっぱり積極的に参加してくる人は少ないんですよね。皆さん忙しいからっていうのもあるし、結局ごく一部の人が頑張らなきゃいけないという状況になってるので、そこは何とかしたいなとは思います。
ちょっと面白い芽が出てきたのはそれとは別に、これは最初想定してなかったのですが、いくつかビジネスが立ち上がってます。
ビジネスっていうのは、その、何ていうのかな、割とフリーランスの人たちがいるので、そういう人たちが集まってプロジェクト受ける際に、シンギュラリティ・ソサエティが受け皿となって、そこで契約書を企業さんと結んで、ビジネスとしてフリーランスの人たちがやる。それをちゃんとシンギュラリティ・ソサエティが分配するみたいなやり方が成り立ち始めている。
それをどうやってスケールするかっていう問題があると思いますけど、そういう形であればボランティアだけじゃない参加の仕方もある。最初の2つのプロジェクトはほとんどボランティアなんですけど。
今立ち上がってるやつは、フリーランスの人たちが働ける場なので、それであればもう少し参加者が増えるかなとも期待してます。
草場:そうですね。その形式は我々も今取り入れようとしていて、未来技術推進協会で案件を受けてアサインしていく。かつ、そこでチーム組んで、例えばデータサイエンスをリアル案件を受けたことない方、今後そこでキャリアアップしていきたい人を一緒に育成する仕組みを作っていけば、各自のスキルアップにも繋がりますし、そこができれば、すごく良いですね。
次回は「社会的な活動とビジネスは相容れないんじゃないか」をお送り予定です。お楽しみに!
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