岩手県産のイワシの塩焼きと、福島県産アンコウの共和え
昨夜は仕事帰りに仙台杜の市場でお買い物。
着いたのが閉店間際の時間だったため既に売り切れのところもあったが、鮮魚売り場で美味しそうなイワシを見つけたので2匹買ってきた。
岩手県産の新鮮なイワシは、胴体だけで20センチはあろうかというビッグサイズ。帰宅して早速塩焼きにした。
頭とウロコを落してワタを取り、洗って水気をキッチンペーパーで拭き取ってから塩を振り、5分ほど休ませる。その間にグリルを温めておく。塩が馴染みイワシの表面にじんわりと水気が出てきたら、再度キッチンペーパーで軽く押さえて水気を取ってからグリルへ。
やがて、グリルからはジュっと脂の落ちる音とともに、香ばしいかおりが漂ってくる。脂の乗りが凄い。片面にしっかりと焼き目が付いたタイミングで身を返し、裏面にも火を通せば出来上がり。
「美味しい!」
夫がイワシの美味しさに表情を和らげるのを見てホッとする。夫も私とは異業種ながらフルタイムで働く会社員なのだが、まるで我が職場と入れ替わるように昨日から繁忙期に突入したようで、昨夜は心配になるくらい疲れた表情で帰宅したのだ。美味しい魚で疲れが癒えたなら嬉しい。イワシに感謝である。
考えてみると、メザシなどの干物になっているイワシは頻繁に食べているが、生のイワシをこうして塩焼きにしたのは久しぶりかもしれない。ふっくらと焼き上がったイワシは、脂の乗りも抜群。新鮮なので臭みなど全く無く、ふわふわの身とパリッと焼き上がった皮を一緒にいただけば口の中が旨味天国。たまらない美味しさである。
「美味しいね。焼いてる時も、脂が凄かったんだよ。」
私がそう言うと、
「帰ってきたとき、(家の中が)良い匂いしてた。」
と、夫が笑う。
我が家では、魚の焼ける匂いは幸せの匂いだ。
昨日は、仙台杜の市場でもう一つ美味しいものを買ってきた。
福島県産のアンコウのとも和えである。
とも和えとは、和える材料と和える衣とを同じ食材から取って作る和え物の総称とされている。あんこうのとも和えの場合はあんこうの身をあん肝で和えるのが一般的だが、こちらの共和えにはプニプニの皮も入ってコラーゲンたっぷり。フワフワのあんこうの優しい風味とあん肝の濃厚な旨味に皮の食感も楽しく美味しい。
岩手のイワシと福島のアンコウに合わせたのは、宮城と石川のお酒。
どちらも海の幸と相性の良い食中酒。
昨夜も、美味しい海の幸と美味しいお酒で、ささやかながら幸せな晩酌を楽しんだ。
仙台杜の市場に足を運んだのは、今年に入ってからは昨日が初めてだったのだが、店の一画に新しい店舗が出来ていた。
お酒のコーナー広くなったんだぁ、と、軽い気持ちで店をのぞいたのだが、棚に並ぶ品々を見て驚いた。
東北六県の美味しいお酒がズラリ。
その中には、これまでは山形や福島まで足を運ばないと買うことが出来なかった、私のお気に入りの銘柄も。
嬉しい。
でも、
嬉しすぎる。危険だ。
とりあえず、昨夜は日本酒は買わずに帰宅した。買うのを我慢したのではなく、選び切れなかったというのが正しい。
次に行く時は、しっかり買い物の計画を立てた上で夫と一緒に行こうと思う。