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丸藤選手の不知火カレーと、両国でのサイン会のこと

 昨日の晩ごはんはカレーライスだった。
 いつもなら私が仕事に出る土曜日は夫がカレーライスを作ってくれる。昨日も夫はいつものようにカレーを作ろうかと言ってくれたのだが、私からのリクエストで、こちらのレトルトカレーをいただいた。

丸藤見たけりゃNOAHに来い!
カレー食べたきゃ不知火カレー
淡路島産玉ねぎをたっぷり使用

 11月12日に東京・両国国技館で開催されたDDTの大会の際にゲスト参戦していたプロレスリング・ノアのプロレスラー 丸藤正道選手の物販ブースで購入してきた、丸藤選手プロデュースの「不知火カレー」である。
 「不知火(しらぬい)」とはもともとは九州の八代海や有明海に現れる蜃気楼の事だが、丸藤選手が考案した代表的なプロレス技の名前でもある。
 その技の名を冠したカレー。よほど美味しくなければこの名で販売はしないだろう。期待大である。
 こちらのカレーには具材は入っていないとのことだったので、夫と相談の上、昨夜は仕事帰りにスーパーに立ち寄り、お惣菜のトンカツを購入してきた。
 トッピングし、カツカレーにして早速いただく。

不知火カレーにカツと野菜トッピング

 これが、お世辞抜きに美味しかった。
 ひと口食べた瞬間に感じたのはフルーティーな甘味。隠し味じゃなく結構たっぷり果物が入っている?と思ったところで、スパイスの辛味が後追いのようにやってくる。そのスパイスがまた辛味だけで無く様々な旨味が絡み合って、口の中に広がってゆく。
 美味い。
 甘いマスクなのに一筋縄ではいかない丸藤選手のようなカレーだ。

 「美味い」

 夫も呟く。

 「これ、後から辛味が来るね。すげぇ複雑な味だ。」

 我が家のカレー担当である夫のシェフ魂に新たな火が灯った予感。

 両国国技館大会ではグッズ購入者を対象にサイン会も開催されていたのだが、このカレーはサイン会参加対象の商品では無かった。けれど、買って良かったとあらためて思った。



 11.12両国大会で買ってきたのは、もちろんカレーだけでは無い。
 サイン会参加対象のTシャツも購入し、NOAHの色紙に丸藤選手のサインもいただいてきた。

丸藤正道選手のサイン
偶然とはいえ日付が夫の還暦の誕生日というのも嬉しい

 あくまでDDTの主催大会なのだから当たり前のことではあるのだが、DDT所属選手のサイン会を待つファンの長蛇の列や物販コーナーの賑わいと比較すれば、入場開始直後のその時点では、ゲスト参戦のNOAHの物販ブースを訪れている人は多くは無かった。(その後、丸藤選手がサイン会に現れるとさすがに一気に人だかりが出来たが。)


 「アンタッチャブルTシャツ、着て来ていただいて嬉しいです」

 丸藤選手の記念Tシャツと不知火カレー2パックを買い求めると、物販ブースにいたNOAHのスタッフの方にそう言われ、こちらも嬉しくなった。

 「ありがとうございますっ!今日はこれ着なきゃと思って。」

 いくら仙台より東京が暖かくとはいえ、もはやTシャツの季節では無い。それでもこの日着るためにこのTシャツを持ってきたのは、丸藤選手が参戦するからに他ならない。
 アンタッチャブルは、今は亡き三沢光晴選手が全日本プロレス所属時代に立ち上げたユニットである。三沢選手の付き人をつとめていた丸藤選手も、準メンバーとして加入していた。
 私がこの日着ていったTシャツは、その当時に購入したものである。

 今回の大会、丸藤選手がリングに上がるのは、赤井沙希選手の引退試合だった。
 実は、赤井沙希さんがプロレスラーとしてデビューする以前から丸藤選手は赤井さんと交流があったという。 
 しかし、そのエピソードが記者会見で語られてはいたものの、それでも「なんで赤井選手の引退試合に丸藤?」という声はネット上で散見された。
 最後のリングには一緒に戦い続けたDDTの選手を、という気持ちは、わからなくも無い。
 でも、そんなファンの思いを誰よりも分かっていたのは、丸藤選手自身だったと思う。分かった上で、それでもこの試合のリングに上がることを決めたのだ。
 だからこそ、この日、私はアンタッチャブルのTシャツを着て行った。丸藤選手を応援している気持ち、ずっと応援し続けている気持ちを表すのにはこれだろう、と。


 なんて、やる気満々な私だったが、

 実は、リング上以外の丸藤選手を生で見たことは無い。
 これまで何人かの選手のサイン会や握手会に参加してきたが、タイミング悪く丸藤選手のイベントに参加したことは一度も無かった。

 緊張しすぎてオロオロしながらブース付近で待つ私を見て笑いながら、夫はいつのまにか買ってきたDDTの大会パンフレットに秋山準選手のサインをもらいに出掛けて行った。
 間もなく丸藤選手のサイン会を開催しますと呼びかける先程のスタッフの方の声を聞きながら、ひたすら緊張しつつ待つ。ほんの数分が何時間にも感じられるほどの緊張の中、待つ。
 やがて、夫がニコニコ笑顔で戻ってきた。
 あまりにも嬉しそうな夫の表情に、ふっと緊張がほぐれる。夫からパンフレットに書いてもらったばかりの秋山選手のサインを見せてもらっていた、その時。

 ふと振り返ると、ブースに丸藤選手がいた。

 ビックリしすぎて変な声が出た。

 丸藤選手、本当に申し訳ありませんでした。
 チャブルTシャツのインパクトなんぞ吹き飛ばすような挙動不審なファンに、それでも優しく紳士的な態度でサインしてくれた丸藤選手には感謝しか無い。
 身も蓋も無い表現になってしまうが、丸藤選手、めちゃくちゃカッコ良かった。


 試合については、先にnoteに書いたとおり。

 本当に、良い大会だった。
 そして、良い試合だった。


 北海道のオホーツク海側の街で暮らしていた9年間はその街でNOAHの大会は無く、宮城に来てからはタイミングが合わず、気づけば私はもう10年以上NOAHの会場には足を運ぶことが出来ずにいる。
 最近のプロレス観戦は、もっぱら配信やサムライTV。地方都市に暮らし仕事を持つ身には、こうした配信等は本当にありがたい。

 けれど、来年こそは、NOAHの会場にもまた行きたいと思う。

 プロレス会場に足を運び観戦する楽しさをあらためて実感させてくれた今回の大会に感謝したい。




 以下は、ちょっとした裏話。
 たいしたことでは無いのですが、拡散されるとご迷惑になりかねないので申し訳ありませんがここだけ有料にさせていただきます。


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