見出し画像

秋鮭のちゃんちゃん焼きを楽しみに

 今日から9月とはいえ宮城もまだ暑い日が続いているが、それでも季節は確実に秋に近づいているらしい。
 酒屋からは、ひやおろし入荷のお知らせが続々と届く。
 先日立ち寄ったスーパーの鮮魚コーナーには、北海道産の秋鮭が並んでいた。

 北海道にいた頃、ジンギスカンと並んで「屋外に鉄板焼き台を出して大勢でワイワイやりながら作って食べる」定番だったのが、鮭のちゃんちゃん焼き。
 この料理が、北海道の「郷土料理」のひとつとされていることを知ったのは、宮城に移住してきてからのことである。
 職場の屋外行事等の際には炭火に大きな鉄板で作っていたが、宮城移住後はそんな機会も無い。そもそもコロナ禍の影響で、移住してきて3年目になる今に至っても、宮城名物の芋煮会すら未経験だったりする。

 その代わり、宮城移住後は自宅でフライパンでちゃんちゃん焼きを作るようになった。
 キャベツと鮭が安く手に入るとまず思いつくのがこのメニュー。簡単に作れる上に、これ一品で魚と野菜を一緒にたくさん食べられるのもありがたい。
 材料は、生鮭、キャベツ、その他ニンジン、ジャガイモ、タマネギなど。
 社内行事の際は、大きな生鮭の半身にキャベツまるごと1個、ニンジンやタマネギ、ジャガイモをそれぞれ2、3個ずつ使って作っていた。豪快に作ると楽しいし美味しいのだが、今の我が家でその分量で作ってしまうと、向こう一週間ちゃんちゃん焼きが続くことになりかねない。
 自宅で作る際は、生鮭は一人一切れくらいの分量で十分。
 それも、上等な切身でなくても、ハラスやアラの安いものでも十分に美味しくなる。野菜も、キャベツ以外は基本その日冷蔵庫にあったものをざく切りにして入れて作れば、だいたい美味しく出来るのがこの料理の良いところ。

 たれは、味噌、砂糖、みりん、料理酒を2:1:2:2くらいの割合で、小さなボウルや小鉢の中で全部よく混ぜ合わせておく。そこにすりおろしたニンニクもお好みで。以前はチューブタイプのものを5~6センチ入れていたけれど、最近は宮城県産や青森県産のニンニクを買い置きしてあるので、我が家では大きめのを1片、すりおろして入れている。

 ここまで準備出来たら、あとは焼くだけ。
 大きな鉄板で作る際は先に野菜を炒めていたけれど、自宅でフライパンひとつで作る際には、先に鮭を焼いた方が調理時間が短くて済む。
 我が家では、まず軽くサラダ油を引いたフライパンに鮭を入れる。鮭の皮に香ばしい焼き目がついたら、火が通りやすいよう小さめのざく切りにしておいた切った野菜を乗せる。タレをざっと回しかけたらすぐに蓋をして、中火で5分から10分程度蒸し焼きにすれば、鮭のちゃんちゃん焼きの出来上がり。

この時はスーパーの見切り品コーナーで鮭のハラスを見つけたので購入
フライパンにサラダ油をひいて鮭を皮目から焼きます
鮭の香りがしてきたら返して身にも焼き目をつけます
野菜を投入し、全体にタレをかけたら蓋をして蒸し焼きにします
野菜がしんなりしてタレが馴染んだら出来上がり

 写真は、春先にキャベツがとても安かった時に作った時のもの。
 先日は見切り品のお魚だけを買ってきたので、実はまだ今シーズンの秋鮭を味わっていない。
 今はまだキャベツよりもキュウリなどの夏野菜が安いので、我が家でちゃんちゃん焼きを楽しむのはもう少し先になりそうである。

 それにしても、今年は猛暑の影響か、野菜の値段も変動が大きいと実感している。びっくりするくらい安いものもあれば、買うのをためらうくらいに値上がりしているものも。

 とはいえ、本来なら季節ごとに出荷される野菜が違うのは当たり前。
 昔ならば、収穫できない時期があるのが当然だったであろう。
 それが今では一年を通して新鮮な野菜をいただけるのだから、それだけでも凄いことだ。
 生産者の方々や、流通に携わる方々のおかげだよなぁと、ありがたく感じる。

 そろそろジャガイモやタマネギもたくさん出回ってくるであろうこれからの季節。美味しい野菜と旬の秋鮭に感謝して、ちゃんちゃん焼きを楽しみたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?