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バスクチーズケーキ研究

昨今、巷で流行のバスクチーズケーキを研究し、理想のバスクチーズケーキを完成させるまでの道のりを記録しようという試みです。

これまで僕はスペイン料理、主にカタルーニャ地方料理に従事してきました。この春からバスク地方スタイルのスペインバルに勤める予定でしたがコロナ禍の影響でまだ仕事に就くことができず、今現在は自宅待機中です。

本場でバスクチーズケーキなるものを味わったことがなく、またバスクチーズケーキをつくったこともありません。そもそも一般的なチーズケーキとの違いを知りません。そんな僕がこれから働く(であろう)バスクスペインバルの予習を兼ねてネットの画像や情報を頼りに、理想とするバスクチーズケーキを目指してこれから試行錯誤します。

理想のバスクチーズケーキとは?

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上の写真は、バスクチーズケーキの本家本元と呼ばれるバスク地方のサンセバスチャンにあるレストラン『ラ・ヴィーニャ』のチーズケーキです。

う〜ん、美味しそう!

ホームページによると、スペインのABC新聞の「スペインのチーズケーキトップ10」に掲載されたことにより人気に火がついたそう。どうやらバスクのいたるところでチーズケーキが食されているというよりか、この店のチーズケーキが有名になり、後に海外で紹介される際に「バスク」が冠として付けられたみたい。

よって、この店のチーズケーキを目指すことにします。

【写真から得られたポイント】

▶︎表面には焦げに近い焼き色
▶︎内側は白い
▶︎内側は滑らかそう
▶︎中心はレア状態
【上のポイントを元に自分が気をつけた点】

▶︎オーブン入れるはじめのタイミングは高温に設定し、表面に焼き色を付ける
▶︎白い色に仕上げるため、卵黄を減らす
▶︎滑らかさを表現するため生地を漉す
▶︎中心まで焼ききる前にオーブンから出す

また、レシピをスペイン語「tarta de queso」で検索をかけてみると、『ラ・ヴィーニャ』オリジナルチーズケーキという名前でいろいろ出てきますがそれぞれ原材料の配合などがバラバラでどれがオリジナルかわからない(笑)。よって『ラ・ヴィーニャ』のオーナー、サンティアゴ リベラ氏がチーズケーキを解説する動画を見つけたので原材料や工程はこれを参考にしました。

【動画から得られたポイント】

●原材料
1.クリームチーズ…1000g
2.全卵…6個
3.グラニュー糖…400g
4.小麦粉…少々
5.生クリーム…500ml

●工程
▶︎混ぜる順番は原材料の1〜6の順
▶︎混ぜる道具はピーター(泡立て器)じゃなくスプーン⁉︎
▶︎かなり大雑把に次々と材料を混ぜていく
▶︎オーブンは200°で40分
【上のポイントを元に自分が気をつけた点】

●原材料(オリジナルの半分量)
1.クリームチーズ…500g
2.卵…全卵2個と卵白2個分(白色の生地を目指し卵黄減らす)
3.グラニュー糖…200g
4.小麦粉…大さじ1(オリジナルの分量わからず)
5.生クリーム…200ml(47%生クリーム1パック使い切れる分量)

●工程(滑らかさを目指しオリジナルを変更)
▶︎クリームチーズ→グラニュー糖→卵→小麦粉と生クリームの順番
▶︎生地がダマになるのを恐れ、スプーンではなくピーターを使用
▶︎原材料を入れる度にダマがなくなるまで混ぜる
▶︎小麦粉と生クリームを先に合わせておく
▶︎オーブンを余熱で250°に温めておく

工程

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クリームチーズは常温で柔らかくしておきます。

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まずグラニュー糖とクリームチーズを一体化。

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滑らかになるまで混ぜます。

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滑らかさを求め卵は別で初めに漉してみます。

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小麦粉も生クリームと別で合わせてみます。

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ホットケーキミックス程の粘度でしょうか。

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最後に滑らかさを求めて漉してみます。

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家に丸いホールケーキ型がなかったのでテリーヌ型で。はじめにバターを塗ってからオリジナルに従いクシャッとさせたクッキングシートを敷きます。現時点ではわかりませんが、このいい加減さがスペインらしさに通じるように感じます。

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空気をいれないように生地を流し込みます。

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家庭用オーブンレンジを使い予熱250°の後、200°で40分焼き上げます。

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6時間ほど常温で冷まします。

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冷蔵庫で寝かせて翌日の状態です。

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包丁を温めてから切ると、、

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切り口がキレイに仕上がります。

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完成です。

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感想

滑らかさを表現できた点は評価して良いでしょう。しかし滑らかさを求めるあまり、生地の状態が均一すぎるというか綺麗に仕上がりすぎてしまったかもしれません。表面のガリっとした焼きの香りと固さで味全体にコントラストをつけたいところです。あ、あと、他の料理にも言えますが現地の人たちのようなラフさ、いい加減さが美味しさに繋がっているような気がしてるのでそこんところを意識的に取り入れると何かが見えてくるかも。ピーターではなくスプーンで混ぜるとか(笑)。

ダメ出し
▶︎あっさり淡白な味わい
▶︎表面の焼き色が足りなかった
▶︎白い生地にならなかった
▶︎中心がレア状態にならず均一になった
▶︎テリーヌ型だとカットした形がオリジナルと異なる

改良すべき点
▶︎原材料のクリームチーズを変更してみる、またはパルミジャーノなどのコクのあるチーズを足してみる
▶︎はじめのオーブン温度を更に高温にする
▶︎白い生地の理由は謎。卵黄がどうしても色を出してしまう。わからない。写真の画質の問題?
▶︎中心をレア状態に仕上げる為にはもっと早い段階でオーブンから出す、また液体(生クリーム)の分量を増やす
▶︎ホールケーキ用の型を購入する

自己採点

60点

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また、このほか自宅でつくれるスペイン料理のレシピなんかを随時公開中です!

ではまた次回。chao!


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