最近の記事

失くした未来

「ごめんなさい」 2006年1月19日のことである。なに、大したことでは無い。好きな女の子に告白して断られただけのことだ。ごくありふれた失恋の一幕に過ぎない。 だが、客観的には大したことではないとしても、自分にとってはとても大きい出来事であったのは間違いない。なにせ、それから15年もそれを引き摺り続けるのだから。日にちを忘れないくらい。 その日からずっと、僕は叶えられなかった未来にこそ価値があるものと考え、今を紛い物と思いながら生きてきた。天秤が揺らぐことは決してなかった

    • BUMP OF CHICKENの「ロストマン」→「arrows」→「ゼロ」の迷子三部作の歌詞の考察

      「ロストマン」→「arrows」→「ゼロ」の迷子三部作における個人的考察がある程度まとまったので記録する。あくまで個人的な解釈なので、その正否は不問に付していただきたい。 まず、ロストマンは人生の次のステージに旅立ったものの、旅立つ前の幸せだった過去への思いが捨てられない状況がはじまり。輝かしい「あの日」への憧憬を断ち切れずに前に進めていない状況。 例えるなら、学生が社会に出たものの、楽しかった学生時代に戻りたくて迷っているような感じ。 ただ、もう過去には戻ることは出来

    失くした未来

    • BUMP OF CHICKENの「ロストマン」→「arrows」→「ゼロ」の迷子三部作の歌詞の考察