40代半ばでの初産で無痛以上に感謝したこと

齢44にして初めての出産。ひとり親も確定。
出産で体力も気力も寿命も使い果たすわけにはいかないぞと考えて、産院は以下の観点で選びました。

  1. 24時間麻酔科医がいる無痛分娩対応

  2. 総合病院

個別に見るとそこまで必要だったのか?と思うものの、かけ合わさった結果がとてもよかったので報告します。

1点目について。無痛・和痛分娩対応の産院は増えてきた印象。でも多くが日中のみ、つまり夜間の陣痛には立ち会ってもらえないとか。それを気にして24時間対応のところにしたおかげで、「夜中に陣痛きたらどうしよう」という心配を持たずに妊娠後期を過ごせたのはよかったです。

ただし。私の場合は40週後半から入院することになり(妊婦健診で、そろそろ産み時だし、おうち遠そうだから、入院しちゃいましょうかー、というお医者さんの判断)、頚管拡張した日の翌朝6時半ころから陣痛が始まって、実際に麻酔が投与されたのは午前11時頃。従って24時間対応のところでなくてもよかったのでした、笑。安心料ってやつです。

2点目については、高齢出産だから出産中または妊娠中に母体になんらかの問題、それも産科以外の問題が発生した時になんとかしてほしい、との思いからでした。特に持病はなかったけれど。

で、かけ合わさって何がよかったのかについて。1と2の結果、大学病院を選ぶことになり、ここが鉗子分娩という手法を持っていたのでした。これが本当によかった。

6時半に陣痛が始まり、11時過ぎに麻酔でラクにしてもらい、13時過ぎに破水、その後、産道を赤ちゃんが進む時がとにかく痛い。麻酔効果なし、というか麻酔が効いてるのは確認できたけれど、この件についてまったく効かない。20分おきにドクターが様子を見にきてくれて、3〜4回目くらいの14時半頃に来られた時に「次みる時に赤ちゃん進んでなかったら、帝王切開ね」と言われる。え、8時間くらい頑張ってきたのに帝王切開、、、?と心折れそうになりつつ(あとで聞くと、もっと後で言われるパターンもあるそうで、、)、またしばらく頑張っていると、15時少し前に鉗子分娩をすることになりました。

ちなみに鉗子分娩とは、大きなスプーンのような器具2本を使って、下から赤ちゃんの頭をしっかり掴んで外に引っ張り出す、という方法です。かなり物理的な方法なので、赤ちゃんの顔や頭にキズがついたりしないよう、エコー?の映像を見ながら慎重に器具を当ててくれます。

で、鉗子分娩が決まると、あっという間に先生たちの体制が整えられ、それまで助産師さんと時々先生または麻酔科の先生が現れてたくらい、つまり数名の病室が、一気に8人くらいのスタッフの方々に囲まれ(記憶が確かなら全員女性だった気がする)、ものすごくテキパキした指示のもと準備が進み、「ハイ、次のタイミングで最後だからね!」と言われて半信半疑でいきむと、本当にそれで終わりで、赤ちゃんがするんと出てきたのでした。やがて産声が聴こえ、無事に出産完了となりました。

鉗子分娩そのものの痛みなどはなく、これはもしかすると無痛分娩だったからかもしれません。そうでない場合に麻酔を使ってもらえるかは確認した方がよいと思います。

赤ちゃんの顔には鉗子で抑えられた跡らしきものが赤くついていましたが、2日しないうちにきれいに消えました。それとこれは鉗子分娩のおかげかは定かでないものの、頭の形がとてもキレイな状態で生まれてきました。

母体への影響ですが、これはそれなりにありました。が、実感値は持たずに済みました。何が起きたかというと、切れました。レベル3くらいだったらしいです。なので術後はキズに響かないよう、常にロキソニンとカロナールを服用し、便秘にならないよう酸化マグネシウム系の下剤を2〜3週間飲みました。これらの対処のおかげで術後の痛みを感じずに済んだのでした。

ちなみに。鉗子分娩を対応している病院はそれほど多くないそうです。その後の母子検診などの場で保健師さんや助産師さんから珍しがられましたから。

同じように赤ちゃんを引き出す方法として、吸引分娩というものがあります。これはいわば掃除機のような機材で吸引して引っ張り出す、という方法。こっちの方が多いそう。私の産院ではもしもの場合に備えて事前に両方の説明をしてくれていました。そのもしもを引いちゃったわけだから、運がいいんだなーとか思ってます。

以上、いろんなもしもに備えて選んだ結果、すごく頼りになる環境でのお産となりました。お役に立てば幸いです。

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