離婚調停3回目 凍結受精卵を取り戻す

3回目ともなるとそろそろ決断を迫られるらしい。それで話がまとまらないと、裁判に進んだりなんかするらしく。

初回からの相手方の要望は「離婚したい」で、こちらの要望は、表向きは「復縁したい」。でも本音は「不妊治療で凍結している受精卵を移植したい、それが終わったら離婚でよい」だった。

本音の部分は調停が始まる前から固まっていて、弁護士の先生を探す時もその思いを汲んでくれるかを基準にした。担当となった弁護士さんからは「珍しい要望。たいていが経済的理由であきらめるところ。」と言われた。

1回目・2回目はとにかく下手(したて)に出るという作戦だった。でも相手の意向は変わらなかったので、3回目で譲歩するテイで切り出すことになった。どうしても離婚というのなら、せめて受精卵の移植だけはさせてほしい、と。

ちなみに調停では、まずはそれぞれが弁護士と一緒に(単独で臨む人もいるらしい)調停員と面談して要望を伝えた後、弁護士同士が調停員を交えて話し合いをする流れだったのだけど、3回目の時は弁護士&調停員の話し合いに裁判官が同席していたらしい。3回でまとまらなさそうな場合にそういうことになるんだとか。

で、裁判官は相手に対して「慎重に考えろ、生まれたら養育費とか相続とか発生するのだから」と諭していたらしい。中立という保守気味なのね。で、相手の要望はとにかく離婚したいだったから、それが叶うのであれば構わない、というものだった。

というわけでその後は、4回目の調停前後で移植手術に必要な書類を整えて、最終意志確認がなされ、その後移植手術が行われ、無事に着床し、その結果とともにこちらから離婚届を送り、妊娠3ヶ月目で離婚成立となった。その後子どもは無事に生まれて元気に育っている。養育費はもらっていないし、その後何も連絡は取っていない。

そんな話を限られた友人と話していると、小説の世界みたいな話だ、、と言われるので書き起こしてみたものの力不足でまったく小説感はない。ただの備忘録。これが誰かの役に立ったりすればちょっと嬉しい。

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