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【図解】従来の通販とD2Cの違い

D2Cって通販と同じ?

ECや通販業界にいると、最近、そこかしこから聞こえてくるD2Cというキーワード。調べてみるとだいたいこんなことが書かれています。

D2Cとは、「Direct to Consumer」の略で、”消費者に対して商品を直接的に販売する仕組み”のことを指します。すなわち、自社で企画・製造した商品を、ECサイトなどの自社チャネルで販売するモデルのこと

これ、ある程度業界が長い人だとこう思うのではないでしょうか?

「え?今までの通販やECと何が違うの?」

そうなんです。
言葉だけ捉えるとそんなに真新しいことではないんです。この説明の中ある2つの要素。

①商品を直接的に販売する
②自社で企画・製造した商品を、ECサイトなどの自社チャネルで販売する

このどちらを切り取ってもさほど真新しいことではありません。例えば、①については、言わずもがなECや通販においては当たり前のこと。②についても、メーカー型通販なんぞいくらでもあります。

ここでD2Cって、結局、普通の通販と同じでしょと結論付けるのは簡単ですが、これだけ話題になっていてそんな訳はないはず。いろいろ調べてみて、自分なりに違いを捉えて図解してみました。

従来の通販のビジネスモデル

違いを捉えるために、まず従来の通販のビジネスモデルから。

D2Cビジネスモデル_修正版1

D2Cビジネスモデル_修正版2
これらの図にある通り、通販というビジネスは

・卸と違い、中間業者を利用しない
・マスマーケと違い、ターゲットを絞って効率的にアプローチする

だから、低コストで展開でき、結果的に高コストパフォーマンスで商品を提供できるという特徴があります。

高コスパを実現することが事業の主目的というと大げさかも分かりませんが、通販において効率を高めて利益創出することは極めて重要です。

そして、そこで得た利益をさらに効率の良い広告に投資するというサイクルでお客様のLTVを高めています。

多くの通販企業において、重要なマーケティング指標が「コストパー○○」(CPO、CPA、CPCなど)という点から効率の重要性が見て取れます。

D2Cビジネスモデル

一方、D2Cはどうなのか?同じ形式で整理してみました。青色の四角や文字が従来の通販と異なるところです

D2Cビジネスモデル_修正版3

D2Cビジネスモデル_修正版4

中間コストを削減できるところは従来の通販もD2Cも同じです。

では、どこが異なるのか?それは、効率ではなく、ブランドを最重要視しているところ。

とくにマーケティング手法は大きく異なり、リスティングやLPでの顧客獲得に力を入れるよりも、InstagramなどのSNSを活用しながら熱狂的なファンづくりに力を入れてる傾向にあります。

例えば、D2C海外事例で良く出てくるWarby Parker (ワービーパーカー) は2019年7月時点で、instagram:52.6万人、Facebook:74.6万人、Twitter:8.6万人ものフォロワーを抱えていて、新規顧客の半分を口コミによって獲得し、40歳未満の顧客のうち60%がSNSを参考にしていると言われています。

参考:世界で最もイノベーティブな企業と評されたWarbyParkerのブランディング戦略

結果的に、熱狂的ファンを作り出す力は必要なものの広告媒体としてはコストがかからないプロモーションとなっています。

その他にも、企画から販売までを自社で行うことでタッチポイントすべてで一貫性を持たせたブランド展開や、ブランドの“らしさ”を体現した体験や接客を提供し、継続的な関係性を構築することに力を入れることでブランドを確立してます。

従来の通販と同じように中間企業を挟まないためコスト削減するだけでなく、ブランドを大切にしながら展開するいくためより高いコストパフォーマンスに繋がるという好循環が生まれています。(コスパという言葉は不適切な気さえします)

どれだけブランドを大切にしていたとしても、従来の通販では、リスティング、LP、アフィリエイトなどの効率的なやり方でプロモーションする以上、一定のブランド毀損(安売り感)は覚悟する必要がありましたが、D2Cではそのジレンマにさいなまれることはありません。

また、従来の通販では、効率的なプロモーションに利益を再投資していましたが、D2Cは販促ではなく、商品原価や顧客体験を重視した販売のための設備投資などに再投資しています。

先日参加したコマースサミットというマーケイベントでフランスのD2CジュエリーメーカーのGEMMYO(ジェミオ)の創業者のシャリフさんもお話しされていましたが、利益の大半を、お客様の声を分析するシステムや販売のためのシステムに使うとお話しされていました。

その他にも、マーケティング業界やスタートアップ業界で有名なすがけんさんも同じことをつぶやかれていますね。

このように、ブランド確立をさせることで得た利益を、さらにブランド確立させることに投資できるのがD2Cです。

今後どうなっていくか?

ここまで自分なりにD2Cビジネスモデルを整理してみました。

これまで長年、通販の世界に関わってきて、通販自体も優れたビジネスモデルだなぁと思っていましたが、D2Cはさらにその先を行く優れたビジネスモデルですね。

ブランドを大切にすることが利益に繋がり、さらにブランドが際立ち、ファンが拡大し、結果的に利益が出るというみんなハッピーな好循環を作ることができます。

これまでの通販では、時に小手先のプロモーションで売上を作っているケースもチラホラ見かけたことがありますが、これからは、自分たちのブランドをしっかりと理解し、それを正しく伝えることができ、本当の意味でお客様のことを大切にできる企業で無いと生き残れない世界がやってくるのだと思います。なんだかワクワクしますね。

本質的に価値提供できる企業が残るという、より本質的な時代がやってきたのだとポジティブにとらえて、その中で自分たちがどうしていくのかをしっかりと考えたいなと思います。

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通販エキスパート1級│#ビジネス図解研究所│@PIECES_Tokyo まきば本部│通販やEC業界が長いので、その辺の業務構築好き│今は決済会社のセールス組織づくりやってます│PJやチームで動くときにテンション↑ 一体感でグッと推進してる感覚が好き│小難しいことを図解したい

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