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個人通信"Simple Dreams"1316号

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個人通信"Simple Dreams"               1316号
2023.5.12
石川 晋
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授業もばん走も猛烈だった。ヘトヘトになった。
最後に聞いた山田和樹&都響、東混、武蔵野音大C、東京少年少女合唱隊の三善晃の反戦三部作は、ものすごい曲・演奏だった。

5月8日(月)雨後曇り
 22歳のゴールデンウィーク明け、名寄本線の最終便に乗って、実家のある旭川から、ぼくは初任の地興部町沙留へ帰った。よく帰ったなあと思う。初任地の学校には音楽教師もいなくて、ぼくは音楽も持たされ、最初の仕事は、全く聴いたことがない校歌の入学式での伴奏だった。校長から渡された譜面は歌唱譜で、半ば絶望的な気持ちで簡易伴奏をつけて、入学式で演奏した。転勤時にはその簡易伴奏を浄書して次の先生に渡した。赴任時、軽トラックから荷物を下ろす時に、新井和子先生がぼくの頭の先から足の先まで眺めて「君はゴールデンウィークが終わったら帰ってこないね」と言った。多分あの最初の一言がなかったら、ぼくは本当にゴールデンウィーク後にはもう職場には戻らなかっただろう。
 ゴールデンウィーク明けは今でも辛い。今年も無事に学校に帰ってきただけで、自分は満点だなと思う。
 今朝はラジオで宇多田ヒカルの「花束を君に」が流れていた。心憎い選曲だと思う。宇多田ヒカルは往年のリスナーには藤圭子と比較され、母の歌唱力には及ばない、みたいなことを言われるが、こうして聴くと、本当にすごいシンガーなんだなと思う。いつだったかな、まだなんとか営業を続けていた旭川市東旭川のそね食堂に正月早々に行った時、親父さんが「さっきまでそこに藤圭子と娘がきて食べていったよ」と話していたのを思い出した。

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