リモートワークで擬似引きこもりとなり死に掛けた社畜女子の話

弊社が完全リモートワークに移行して丸2年が経った。
会社が消えたわけではないけれど、オフィスは縮小され、カフェテリアみたいなブースにLANケーブルとコンセントが付いている。おしゃれ！
例の奴の社内感染防止のために基本出社自粛だ。

全員ノートPC支給となり、デュアルモニターを使ってデュアルタスクしていたあの頃はもう無い。
仕事の効率は勿論落ちたが、最初は通勤時間が無く自由に時間が使えることに喜び勇んだ。
朝はギリギリまで寝てられるし、大好きな柴犬とも1日一緒で、お昼を食べ終わったら自分のベッドで堂々と昼寝が出来る、最高か。

1年目はいかにして効率が落ちた業務を、会社にいた時に近づけられるかが課題だった。自宅の回線状況は会社と比べたらゴミだ。
あれ？これどうすればいいんだ？っていう質問も目の前の上司に聞けばよかったところをSlackだ。返事がすぐに返ってこないこともあったけど、仕方ないだってリモートだもの。

マシントラブルとか回線トラブルを機械音痴の私が自分で処理しなきゃならないのにも時間は取られた。でも仕方ないよねリモートワークだもの。

とか言ってたらすぐに2年目に突入した。
仕方ないよね、業務効率落ちるのは。ってなっていた1年目の結論としては、全員が同じくらい効率が落ちてたから会社全体で業務量の低下が恐ろしいことになっていた。
もう仕方ないじゃすまない。

1年目の終わりくらいから私はそれに気付いていたので、業務効率が落ちた分を時間外労働に充てた。
だって私、裁量労働制のお給料だし。
どうゆうことかと言うと、1日8時間勤務して〇〇時間くらいの残業代を見込みで出しておきますよ！君の仕事が8時間よりも早く終われば早く帰っていいし、逆に仕事が遅くて12時間かかってもそんな残業代は出しませんよーってシステム。
仕事ができる人間が得をするシステム。

根がクソ真面目な自分には給料以下の働きしか出来ていないことが苦しかったのだ。仕事をするのは好きだったから、じゃあ夜も好きなだけ仕事して効率が落ちた分を取り戻せばいいじゃない！！って思考に陥った。
原因は自分の性格以外にも、リモートだから退勤しなくても電車が無くならない事、お昼休みとかに気軽に先輩とか上長とかに相談出来ていた環境が無くなったことも大きいと思う。

会社の名誉のために言っておくが、会社はとてもホワイトだ。私の思考がブラック社員なだけであって。

リモート2年目を半年過ぎた頃に、突然執行役員の女性から毎週月曜日に1on1のzoomMTGを入れられた。
「なんで午前4時に会社PCで仕事をしていたんですか？」って聞かれて「いや、終わってなかったんで」って平然と答えた。おかしいとは微塵も思っていなかった。
毎週月曜日に、その上長はひとつひとつ「それはやめましょう」「それは違います」ってクソ忙しい中、思考回路がバグった私のために正してくれた。
感謝してもしきれない……。そして申し訳ない……。

閑話休題。私は今は実家暮らしである。

実家暮らしとは家族がおり、金をたんまり入れていれば食の提供がある状態である。
実家は家業を営んでおり、なんと住居スペースの1つ下にオフィススペースがある。
そこの一角を貸してもらっている。
実家暮らしで朝8時から朝4時まで仕事をしてる人間がどうなるかわかるだろうか……。

答えは家から一歩も出なくなる、である。

どう考えても過労。
どう考えても睡眠不足。
恐らく精神的にも異常。
そしてマンボウで定期的に通っていたダイニングキッチンはお休みのトドメ。

恐らく2年間で外に出たのは
・友人が遊びに誘ってくれた10回程度
・美容室8回
・買い物2回
・初詣1回
・通院10回程度
730日中、31日。

あれ？これってもしかしなくても

引きこもり？？？？？

と言うことに気づいたのが、お恥ずかしながら先月（3月）の頭のこと。

半年間に及ぶ執行役員の上長の意識改革と、自身の業務改善が身を結び、勤務時間以外はPCを開かないことになり。

おかしくなってたであろうメンタルを回復するためにひたすら過眠状態だったところを通り越して、心にスペースが出来たらしく気が付いた。

足の筋肉の衰えもキツかったが、なによりも堪えたのは下腹のポッコリだ。
自慢じゃないが今まで下腹がポッコリするのは食べ過ぎた後だけだった。胃下垂だから。
ウィルス蔓延前まではボルダリングとかしてて、体幹を鍛えるためにも腹筋だけは自信があったのだが、その腹筋の筋肉が全て衰えた結果、臓器が支えきれなくなり下へ落ちた。
勿論脂肪もついているだろう。

というわけで、先日親知らずの抜糸（詳しくは一つ前の入院記事参照）をした日から、
・犬の散歩
・夕飯の買い出し
のどちらかで必ず家から1日1回は出る
事と、筋トレを開始した。

腹筋、楽勝で100回とかやってたのに、10回も出来なくなってたことにショックを受けた。

2年間外に出なかった代償は大きい。
喉と呼吸器が弱いので外に出るのが恐ろしかったとはいえ、もっともっと弱ってしまった。
でもなんとか半年で腹筋100回までは戻してみせる。
体力はそのあとの半年でなんとかしてみせる。

勝負の1年を始めようという決意表明。