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SU社抗議に思う、この1年という時間は誰のためのなんのための時間だったのか。

もう、どこからどう突っ込んでいいのか分からない。

「SMILE-UP.は25日、BBCによる取材映像の編集などに対し厳正に抗議するとともに、訂正と謝罪を要請する文書を送付したと発表した。」

んだそうです。
詳しくは下記に引用した記事を読んでいただきたいが、

抗議内容としては

①編集によって言葉が切り取られ、真意が伝わらなくなっている。

②ジャニー喜多川による性加害の実態をできるだけ幅広く取材してもらうため、SU社側が『被害補償業務にボランティアで協力している当該被害者と面談』を提案。当該被害者のプライバシー等の観点から、面談の事実及び面談の内容を番組で放送しない、その他の方法によっても公にしないことをMobeen Azhar氏及びMegumi Inman氏と約束したが、番組において面談を行なった事実及び内容を明らかにし、記者会見においても面談の事実、内容を明らかにした。約束違反であり、当該被害者との約束を反故にするものであって、広く当該被害者に対する誹謗中傷を招来しかねないものである。

ということで、ここで番組を見て欲しい。

まず①についてはもう言い訳にすらなっていなくてどうしようもないのだけど、きっと社内の誰もそうは思っていないからこんな抗議をしているのでしょう。
頭痛い。
もういい加減にしてくれよ。
「ここがカットされたから正しく伝わらなかった」って、あれがカットされようがされまいが、結局中身は同じだということが分からないんですか⁉︎と、暗澹たる気持ちになった。

「その人達にとってはそれが正義の意見なんだろうなと思うときもあります。」 とのコメントも放送しているので、発言の主旨は伝わるようになっているし、それよりも 「僕自身がそれを言う事によって誹謗中傷が増える可能性もあるので」 「なるべく秘密裏にやっていきたいなと思っています。」 と言っていることが衝撃だった。

反論しないんだ?

ここで「誹謗中傷やめろ」と言わないんだ?

その事実は何ひとつ変わらないのに、印象操作などとよく言ったもんだなと思う。
抗議②に出てくる『被害補償業務にボランティアで協力している当該被害者』への誹謗中傷を危惧し、抗議文にあるように警告できるのなら、番組内で求められたときにそう言えばよかったじゃない。

「虐待のサバイバーに向かってお前はうそつきだなどとオンラインで書き込むような人たちに、あなたから今直接呼びかけてもらえますか。」
という記者の言葉に
「まず何をもって誹謗中傷とするのか、どう思いますか。」
って言ってたよね?

『虐待のサバイバーに向かってお前はうそつきだなどとオンラインで書き込むような人たち』
って言ってるじゃん。

でも記者はちゃんと
「サバイバーを中傷し嘘つき呼ばわりすること、目立ちたいだけだろうということ、それらはすべてオンライン上の虐待だと思います。」
と、同じことを答える。
そこで出てきたのが、言論の自由が云々…という話で、

「誹謗中傷をどういうところの…そのライン引きというのは、大変難しいなと思っています。」

という、まさかの結論に着地する。
そんな誹謗中傷のライン引きが分かってない人が、『被害補償業務にボランティアで協力している当該被害者』にはずいぶんご親切ですねと、私も意地悪な言い方になっちゃうよ?
『被害補償業務にボランティアで協力している当該被害者』じゃないよ?
東山社長の話している内容に怒ってるんだよ?
分かる?
責任の所在は虐待サバイバーでも被害補償業務にボランティアで協力している当該被害者でもなく、SU社にあるという話。
それを被害者と事務所擁護の人たちの問題にしているのは、一体誰?

何を聞かれても具体的な進捗や対策はほとんどなく、

「真摯に向き合う」
「ちゃんと話を聞く」
(でも別に何かトレーニングを受けたりはしていない。それはプロを用意しているという事なのだろうが、配慮が必要な相手と、センシティブな話を「素人の自分が」ちゃんと聞こうと思うなら、研修くらい受けて欲しい…。)

こんな的外れな事ばかり言う会社相手に、まともに話をきいてもらえると誰が思う?
番組を見て、抗議内容を読んで、私はどんどん悲しくなった。

SE社のタレントたちは、あの番組をきちんと見て、その上でこの抗議文を読んだだろうか。
もしその上で、それでもSU社の抗議が正しいというなら、それはグルーミングなのだろうし、でなければ社会性の欠如だと思う。
もしくは、組織に対して何も言うことができないだけ。
自分の身を守るのは大事だけど、ファンのなかには私のように、不信感を募らせる人もいるだろう。

私はTravis Japanが好きで応援している。
彼らは何をするにしても「僕たちの姿を見ていてください。」と言う。
行動で示すという事なのだろう。
頼もしいし、今までそうやって色んなことを乗り越えてきたのは事実。
本当にすごいよ。

でもさ。
「この話」はパフォーマンスや、仕事に対する情熱とはまた違うところの話。

良いパフォーマンスをしても、会社が的外れな抗議をしたことは変わらない。
それで回収する話じゃないんだよ。
どんなにいい曲を聴いても、素晴らしいパフォーマンスを見ても、それが良ければ良いほど、私は悲しみに暮れると思う。

私は社会を知ろうとし、時には怒り、誰かに寄り添い、傷つくことも受け入れながら成長しようとする人を応援したい。
彼らはそうやって成長してきたのだろうし、そういうことができる心優しい人たちだと感じたから応援してきた。

なのに、なぜこんなことになったのだろう。

被害者の事を第一に考えるのは当然として、SU社が本当に真摯に「被害者」と「社会的責任」に向き合うことができない限り、SE社のタレントは肩身の狭い思いをし続けることになり、SU社の方針に従うものだと見られ続けることになる。
それは彼らの未来に、暗い影を落とすことになりはしないか。
事務所を擁護するファンは、そんなことを望んでいるのだろうか。

彼らはきっと分かっている、慎重に、何かアクションを起こす機を待っているに違いないと信じていたいけど(厳しい言い方をすれば、本当は自分たちの機なんて待っている場合ではない。人が亡くなっていることなのだから。)、ここまで来てしまっては、絶対そうだとは言い切れない。

それが何より悲しい。








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