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【高売上を求めない】「公共交通機関の運転手」の心意気でタクシードライバーをするという考えはダメなのか?

どうもしもおさです.

先日,上司から呼び出しを受け,売り上げが伸び悩んでいることに対しての軽い指導を受けました.内容的には,「売上が上がらんと面白くないでしょ,だから走るエリアとか走り方をもう少し考えて営業しな」という話.


確かに,一般的なタクシー業界目線で考えれば何も間違ったことは言っていないし,大体のタクシードライバーさんは(当然成果給なので)売上を上げたいと思って日々営業しているのは事実.そんな中で低い売り上げを出し続けていたら指導が入るのはまあわかります.

また,タクシー会社は私企業ですし,営業職(みたいなもん)の従業員の売り上げが悪かったらそりゃ指導をいれて営業実績を上げさせる.普通に考えてそういう考えに至るのは至極普通だと思います.


ただ前々からnoteエントリーで書いているように,個人的な考えとしてはタクシーの「公共交通」としての地位を高めたいという考えが非常に強いです.
具体的には,ワンマイル(近距離)の利用需要,タクシーの潜在需要を充足していくことで,よりタクシーの公共性を高めていきたいという想いがあります.
ですので,「どんどん売り上げを上げたい」という意思は正直そこまでありません.タクシーを必要とされる方がいるエリアで営業し,ある程度の稼ぎを得られレればそれでいいと思っています.


で,ワンマイルがメインのエリアというのは,当然売り上げ重視の大多数のドライバーは好んで行きません.そうなると必然的に営業台数も少なくなります.そうなると,利用者目線でもあまりタクシーというのが選択肢に入ってきにくくなります.
こうした負のスパイラルの構造が出来上がっていく状況(てかすでに出来てる)が僕個人としては非常に問題であると考えています.
だからこそ自分自身はこうした需要を拾っていけるような営業をしたいという想いがありますし,最近はメインではそうした営業スタイルを取ることも多いです.自分一人ではたかがしれているかもしれないけども,でも流しが一台増えることでお客様のタクシー待ち時間が減る可能性のほうが高い訳ですから.


ただ,こうした営業スタイルはやはり売り上げは伸びないし,正直お客さんも少ないこともしばしばなので,売り上げも営業の回数も少なくなりがちです.実際,営業回数が営業所目標より数回少ないくらいで留まっている場合でも,売り上げは営業所平均より1万前後低いです.

そうなると何が問題かといえば,「コイツサボってる」という見方をなされるという点です(正確に言うと直接言われたことはないけど,指導内容も要は暗にそういうことを言ってると認識した.).

確かにお客さんが相対的に少ないエリアを走っていて,短距離利用者ばかり運んでいれば「お客さんと出会わない,実車時間が短いから実質的に仕事をしていない」という考え方も出来なくもないとは思います.
でも,結局は流し営業は運です.いくらお客さんが多いエリアで流してもタイミング勝負で全然乗せられないこともある訳ですし,逆も然りで「この辺お客さん少ない」と思われてるエリアでも意外とお客さんはいるわけで.

加えて私から言わせると,タクシー乗り場への付け待ちも順番が来るまでお客さんと出会わないじゃないか.と言いたくなるところです.これは状況的には何も変わらないですよね.
しかしながら,タクシー乗り場は「そこに行けばタクシーに乗れる」とお客さんが複数やってくる場所ですし,そうした付け待ち営業自体は勿論必要な営業だと考えています.

それと同様の考え方で,「すぐにはお客様がいらっしゃらないかもしれないけども,実際にお客様が乗車希望されることが一定程度あるエリアで,お客様とタクシーの遭遇待ちの時間を出来るだけ少なくするために,そうしたエリアの流し台数を増やす」という営業スタイルの運転手も必要ではないかと思っています.

そうなると,タクシー業務における「サボっている」の定義はなんでしょうか.というのが僕の疑問です.
正直タクシー運転手は流しでも付け待ちでもお客様を乗せようという意思で営業をしている段階で職務を遂行していて,そこに売り上げが運でたまたま付いてくる,と考えていたりします.

こんなこと書いたら,売り上げを上げようとお客さんを渇望して繁華街とかで営業してる人からころされそう.



なんというか「公共交通としてのタクシー」としての考え方を持っている人間(この考え方が正しいとは言ってないけど)はほぼみたことないし,正直大多数のドライバーから賛同を得られる考え方でもないと思う.
考え方が根本的に合わないから,正直日々の営業の話をするのもつらい(ストレス)だし,もう嫌になってきました.

そして転職転職言っても,日々のストレスでその気力すら吸われていく現象に早く終止符を打ちたいというボヤキで文章を終わらすのもどうかと思ったけど,もうこれ以上記事を書くのが面倒になったからいいや.


参考記事



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