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自動運転バス

 最近は国内でも、自動運転運行バスが少しずつ増えているようです。今年に入り僕の住んでいるところから遠くない地域でも、自動運転の町営バスが導入され運行されているようです。
 とはいえ、公道を運行する自動運転バスについては、そのほとんどは、現在はレベル2という、2種の運転免許保有者が乗車して、その制御下における自動運転にとどまってます。
 そうした中で、福井県の永平寺町では、鉄道廃線跡に整備された「永平寺参ろーど」を走行する自動運転バスが、今年の5月からルートと速度を限定して、完全自動運転を可能にする「レベル4」に移行しました。
 2024年問題という、運転手の労働条件改善策として打ち出された厚生労働省告示に、事業者が対応を求められることで生じる、さらなる運転手不足の深刻化ヘの処方箋の1つとして、この自動運転技術の進展は期待されていますが、レベル2では運転手不足の解消にはつながらず、公共交通については最低でも「レベル4」を実現し、その範囲を広げていかないと、お試し感覚から脱却することはできません。
 ただ、自動運転でも、1時間に一本しか走っていなかったり、バス停から遠いようでは、運転手を無駄遣いすることはなくなるでしょうが、結局、誰も乗らないという状況は変わりません。むしろノロノロ運転になり利用者が減ったり、自家用車の通行の邪魔ということで、物珍しさの観光客以外の、地域住民からは、運行に反対する声が強くなることも考えられます。
 田舎の人たちにとって使い勝手の良い軽トラを、自動運転によりいつまでも乗れるようにする、そんなかたちが実現できるための合意形成が、むしろ地域の人たちに求められているのかなと思います。
 とはいえ、そうしたことには法律上さまざまなハードルがあり、リスクを減らす取組の論点整理は必要でしょうから、当面は、通学はスクールバス、買い物は北海道のセイコーマートの一部店舗のように、公設民営コンビニを開くとか、どこかへ移動する足を確保するだけでなく、ポリシーミックスでの対応が求められるように思います。

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