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通学定期の購入から公共交通の各種割引制度に思いを致す

 昨日は、子供の通学定期券の区間変更の手続きに行ってきました。

 定期券の区間変更は、いったん現在の定期券を払い戻し、新しい区間の定期券を購入することになります。
 定期券は期間が長い方が割引率が高いため、中途で払い戻す場合は、割高な短い期間の定期代に加え手数料も取られることから、残りの期間が短い場合は、払い戻し額がないこともあります。

 僕の使用しているモバイル通勤定期券は、ネットで手続き完了しましたが、通学定期は購入にあたり学校の証明書が必要です。手続きとしては払い戻しと新規購入の二段階を踏むため、今や残り少なくなっている、みどりの窓口のある駅まで行ってきました。

 案の定、みどりの窓口には多くの人が並んでいます。駅員並んでいる人に用件を尋ね、自動券売機で手続き可能な人は券売機の方に誘導しています。僕の用件は券売機では難しいのでそのまま並ぶことになりました。

 10分ほどしてようやく窓口にたどり着きましたが、通学定期券の中途での区間変更というのは、駅員にとっても難度が高いようで、周囲の人に聞いたりしています。特に今回は、長い期間の定期券を購入しようとしても、3月末で中学を卒業となることから、中高一貫校であっても、今から買い替えると割高な1ヵ月定期券しか購入できないようです。

 中学と高校で同一駅に通うケースは、そもそも電車通学の不要な地元か、中高一貫校ぐらいで、中学受験は過熱しつつあるとはいえ、東京都心の一部を除くと少数派であるため、こうした事例にあたったことはないのでしょう。

 6ヵ月の定期券を払い戻し、1ヵ月定期券を購入することが果たしてお得なのか、6ヵ月と1ヵ月の定期代の割引率の差、1ヵ月定期が切れた後に3月中にどの程度、部活などで学校に行くのか、など、不明な点が多いため、一通りの仕組みは理解し、いったん出直すことにしました。

 ネットで通学定期代を検索して払い戻し額を把握したうえで、通学定期は割引率が高いことから、区間の差額について、毎日往復分の大人運賃を払い続けるよりもお得であることがわかり、再び通学定期の購入にトライしました。

 今度は、みどりの窓口が昨年廃止され、話せる券売機が設置されている近くの駅で、購入することにしました。

 5分ほどでオペレーターにつながり、僕も窓口で一通り説明を受けて、手順とできることがわかっているので、比較的スムーズに、通学定期を購入することができました。

 話せる券売機は、慣れれば相手のオペレーターのスキルは高いので、操作自体は難しくはないのですが、通学定期の購入は、記入する用紙や、用意する証明書の類が多く、いきなり話せる券売機でできたかと言えば、難しかったのではないかと思います。

 通学定期については、発行の要件が厳格であるため、学校、家庭、駅でかなりの手間がかかっており、この仕組み自体をいっそ廃止し、マイナンバーに学籍情報なども登録してしまって、家庭には通勤定期を購入させたうえで、差額を還付する方が、社会全体としては効率が良いかもしれません。

 ただ、通学定期や障害者割引というのは、公的扶助ではなく、あくまで公共交通機関側の「好意」によって行われており、割引率もまちまちのため、今後、公共交通をどう支えるかという議論の先で、交通税を導入し、その使途に位置付けない限り、裏から家庭に直接支援する仕組みを国の制度に取り込むことは、課題が多いような気もします。
 

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