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有名にならずに稼ぐ

 今は有名になると、常に負の側面を探され、晒され、SNSで拡散されるリスクがあります。以前であれば、写真週刊誌やテレビのワイドショーしかなかったのですが、今は個人が気軽に情報発信できるようになりました。
 少しでも顔を知られると、特に悪いことをしていなくても、家族や住所を探り出されて、自分の知らないうちに流通していることがあります。フェイクニュースから個人情報を晒されることになり、後に身の潔白が明らかになっても、そのこと自体に食いつく要素がなければ、フェイクニュースだけが残り続けることになります。ある意味、理不尽な話ですが、それが現実でもあります。
 最近は地方政治家の担い手不足が深刻になっていますが、政治家というのは顔が知られ、攻撃対象となりやすいわりには、それだけでは生活を成り立たせることが難しく、もともと、他に十分な収入を得られる事業を営む、地元の名士的な人が有利であったわけですが、ネットによる衆人環視が、その傾向を一層強めているように思います。
 常に自分を「盛り」ながら、日々の生活の発信し続けることで注目を集め、それにより生活を成り立たせている生き方は、それでそれでしんどいでしょうし、かといって、自分の志向とは関係なく、生活のためだけに組織に属するというのも、人生の大事な時間帯を損ねるような使い方のようで、勿体ない気がします。
 組織に属することによる不自由を代償として支払うことなく、有名にならずに稼いでいくことができるのが、理想の生き方のように思います。
 何かに支えられた人生は、支えが外れた時に自分も倒れてしまいます。常に何の支えも庇護も受けずに生きるということは、誰にでもできることではありませんので、多くの人にとって、人生のある時期、そうした庇護や支えは必要でしょうが、どこかで居心地の良さから離れないと、人生の後半になって生活設計が狂ったと動揺し、他責の心を発動させるしかなくなり、貴重な人生の最後のエネルギーを、後悔と恨みの炎を燃やすことに費やしてしまいます。最後がいつ訪れるかはわかりませんが、できれば格好良い生を全うしたい、そのためには有名にならない部分で稼げる力をつけて行く、様々な障りがあり言い訳できる材料は山のようにありますが、欲の心と他責の心を抑えて、時間管理をしっかり行い、垂直離着陸の力をつけていきたい、特に日数の少ない2月にどこまでできるかが、今後のメルクマールになるように思います。

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