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自分なりの「おいしい!」の正体を掴むための具体的な方法

おいしさを伝えるためには、
「おいしい!」がどこから生まれるのかを
認識する必要がある

はじめに


こちらは【おいしさを伝える写真】の
概論編です。
すぐ使えるテクニックはこちらのnoteを。

↑のnoteでは、
おいしいと感じるポイントに
視線を自然と向けてもらう。
そのために写真を整えるという話をしました。


では、おいしいと感じるポイントは
いったいどうやって見つけるのか?
というのが今回の話です。

・料理、お菓子作りをする人
・フード写真を撮る人
におすすめの内容です。




突然ですが、
自分にとっておいしいと感じるものは何ですか?

おいしいは、「おいしい」以外に
表現しようがないじゃない。

そう思われるかもしれません。

しかし、おいしさを伝えるためには
これでは解像度が低い状態です。


自分はお菓子を作るのも食べるのも
両方大好きで、常日頃から
「おいしいお菓子とはなんぞや?」
と考えています。

一応、お菓子以外にも
いろんな種類の食品に触れる機会も多いので、
そういうときは
おいしさを考えるための下準備、ルーティン

のようなものがあります。

今回はそれを
おいしいの正体を掴む3つのステップ
として具体的に整理しました。

これを読めば
おいしさを伝えることの正体
に迫ることができます。

・おいしいものが作りたい人
・おいしさが伝わる写真が撮りたい人
・写真で感情を表現したい人

「おいしさ」についてもっと深く考えたい、
そんなひとにおすすめです。


ちなみに、これは体験談です。


もし、この通りに実行すれば、
絶対に、作る料理・お菓子、撮る写真が
以前とは変わります。

が、、、
力技が過ぎるので、
真似はしないほうがいいかもしれません。

なるほどなーと
そう思って頂けるだけで、十分嬉しいです!


一応ですが、さいごにおまけとして
簡単な方法も載せています。

ぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。




0.まずは現状を確認する


とりあえず、何も考えずに
食べものの写真を撮ってみましょう。

「なにかしっくりこない」

そう感じたら次のステップへ。

現状に満足してるなら、
それはそれでOKです。



1.腹ペコにする


それはもう、ペコペコにしましょう。


極論ですが、
朝ごはん食べたあと、
お昼ごはんを食べない状態でいると
夕方に死ぬほどお腹が減りますよね。

それくらい、お腹を空かせてみてください。
※やり過ぎ注意

このお腹が減った状態で
1番好きなものを用意しましょう。

すると絶対に

「写真とかいいから今すぐ食べたい!」

となると思います。

その気持ちのまま、写真を撮ってみてください。


そうすると、
今までなんとなく見ていた世界が変わります。


ああ!
「食べたい!」ってこういうことなんだ!

はい、この感覚を覚えましょう。

これで1つ目のステップクリアです。


空腹は最大の調味料といいますが、
正にそれです。



ここでさっそく結論なんですが、

自分が考える
おいしさを伝えることの正体は
見た人が「食べたい!」と感じることです。


ステップ1では
一番わかりやすい状況を再現しました。

お腹減ってる → (なんでもいいから)食べたい!

です。

お腹が減ってると、
おいしそうに感じるハードルが下がります。

このハードルが下がっている状態なら、
目の前の料理、お菓子の
どこに一番ひきつけられるか?
がわかりやすくなります。

おいしいと感じるポイントを
見つけやすいということですね。


そこにクローズアップすることで、

なんとなく料理全体を撮るわけではない。
「特徴を伝えたい」という意志を持った状態で
写真を撮ることができる。

ということです。




この「食べたい!」という感情は
シチュエーションによって変わります。

では、「食べたい!」を
さらに深堀りしていきましょう。




2.好きなジャンルのものをこれでもかと食べる


腹ペコの次のステップです。

好きなものをこれでもかと食べてみましょう。

同じ店のものでも、違う店ものでも
手作りでもなんでも良いです。

自分は10年前に、
5日間の東京出張の時に
ケーキだけで2万円分食べました。
(特段高いケーキではないです。
500円から800円くらいでしょうか)
朝昼晩、三食ケーキ三昧。。。
もう流石に体力的にできないです笑

好きなものを探す量の目安はこちら。

初心者は3種類
中級者は10〜20種類 ←ここがちょうどいい
上級者、エキスパートは30〜100種類

これぐらいの数を意識しましょう。

そうすると、、、
間違いなく飽きます。


もうしばらく見たくない。。。。
げんなりする。。。

いい感じですね。

では、この飽きた状態で、
それでもなお、もう一度食べたいもの

を探しましょう。


ここの店のはまだ食べてないなとか、
あの店のはマジでうまかった!とか。




見つかりましたか?

見つけることが出来れば
2つ目のステップもほぼクリアです。


「飽きた状態でも、また食べたい。」

それはなぜなのかを考えてみましょう。


それは、

他のものにはない突出した特徴があるから

です


ついでに
「飽きた原因」も考えてみましょう。

好きなものなのに、嫌に感じる部分です。


それはおそらく、
共通する部分、ありきたりな部分となります。


食品の特徴
・差別化されてて価値のある特徴
・共通する特徴
(・マイナスな特徴 ※今回は省略)


・差別化されてて価値のある特徴
・共通する特徴

この2つを考えることで、

「別に何でもいいやん」

という気持ちを無くすことができます。


世の中には
物が十分すぎるほどあふれている。
その中でも目に止まるものがある。


「他とは違う何かがある。」というのは
こういうことか。


これを体験することが出来るのが
この二つ目のステップの目的です。

普段意識せずに食べているときは
「他とは何か違うな」
ぐらいにしか感じないのですが、
短期間に食べ比べをすると
その差が顕著になります。

具体的に何がどう違うのかを感じること
おいしさの解像度を上げるために重要です。






3.興味ない、詳しくないものの良さを見つける


では最後のステップです。

2と同じことを
全然違うジャンルでやりましょう。

興味ない、詳しくないものですね。

苦手意識のあるものとかでもOKです。
なんなら食べものじゃなくてもOK。

とことん調べて、体験してみましょう。


そのときに、
2のステップで感じた2つのこと

・差別化されてて価値のある特徴
・共通する部分

この2つを意識をします。


どこがおいしい、良いと感じる部分か。
どこが、ここは普通だなと感じる部分か。


自分の場合は、
写真撮影についてや
レシピ本の調査を行いました。
(また後ほど実例上げます。)


興味ない、苦手意識があるジャンルは
総じて知識が浅くなりがちです。

初心者は3種類
中級者は10〜20種類
上級者、エキスパートは30〜100種類

この数を意識しておきましょう。


ステップ2で
好きなものの解像度を上げる体験ができていれば
ステップ3は比較的楽にできると思います。


これで3つ目のステップもクリアです。


全然違うジャンルにも適用できれば
もうなんでも来いですね。



3STEPの総合解説 


おいしさの正体を掴む3つのSTEP
0.現状の確認
1.腹ペコにする
2.好きなジャンルのものをこれでもかと食べる
3.興味ない、詳しくないものの良さを見つける

この3つのステップを経ることで
大体の人の気持ちが分かります。
(ただし、自分なりにという注釈つき。)

それぞれのステップは以下の目的があります。

0.違和感を感じる
 →上手くなりたいと思う、意識の変容
1.シンプルな感情を理解する
2.そのジャンルに詳しい人の感情を理解する
3.逆に、詳しくない人の感情を理解する

例として、
「食べ物の写真でおいしさを伝えたい」
を目標と考えてみましょう。


あなたの写真を見ている人は
1,2,3のいずれかの状態に該当します。

1.偏見なく、純粋な心で見ている
2.お腹いっぱい、知識が十分ある状態で見ている
3.興味がない、知識がない状態で見ている

そんないろんなの状態の人たちに、
「食べたい!」と感じてもらえる。

これがおいしさが伝わる写真の正体です。


何を伝えたいか。
誰にどんな気持ちで見て欲しいか。
あるいは食べてほしいか。
それを常に考える。

成功したり、失敗したりを繰り返しながら
意識して試行錯誤することが、
よりおいしいものを作り出すことに
つながると考えています。


最後は抽象的な話が多くなりましたが、
【おいしさを伝える写真の概論】は以上です。


今回のお話は、おいしさだけではなく、いろんな感情に応用できる考え方になっています。

ぜひ頭の片隅にでも
置いておいてください!


おまけ もっと簡単な例


結構、ハードな実践例の紹介だったので、
最後にデザート的に軽めの方法を紹介します。


友達とかと話すときにこんな経験ないですかね。

食べものの例で考えると、

「ねえねえ、これ!
ここがすごいんだよ!絶対、食べてみて!」

みたいな。

この推しを伝える気持ち、熱量が大事で、

「え、すごっ!
そんなに言われたら食べてみたいな」

と相手に言わせることができたら
伝えるという意味では大勝利です笑


この構図が頭にあれば、撮る写真が
「記録するもの」から
「表現するもの」に変わります。


自分はある人の写真を見たときに
こう感じました。

え、こんなに花って素敵なんだ!

それは、
今まで自分が気づいていないものを
その人が写真を通じて
気づかせてくれた瞬間でした。


写真はその人が見ている世界を
共有するための手段でもある。

見てる景色、世界は人によって違うんですよね。

私の見てる世界はこんな世界なんだよ!
という意識があると
世界の見方、見せ方が変わってきます。

自分が変わると、世界が変わる。
世界が変わると、表現も変わる。

ちょっと大げさですが、
見ている世界をアップデートする
という話でした。


最後まで読んで頂いて、ありがとうございます。


ぜひ試してみてください!


面白かったなーと感じて頂けましたら
いいねして貰えると嬉しいです。






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