世界はライカの色になる
その機会は突然やってきた。
カメラ好きな方には釈迦に説法だが、ライカのレンズは伝統的に明るさでネーミングされている(現在は例外あり)。
開放絞り値F2.8ならELMARIT、F2ならSUMMICRON、という感じ。
それよりも明るいF1.4だとSUMMILUX、そして(人智を超えた存在の)F1.2, 1.0はNOCTILUXといった具合。
今回、このうちのSUMMILUXが私の手元にやってきた。
雲の上の存在で憧れることすら想像できなかった、ライカの開放F値1.4のレンズ。
日本製のオールドレンズでは馴染みのある明るさだが、ライカのそれは特別な存在だ。
が、実はこの話にはちょっとカラクリがある。
私が入手したレンズは「SUMMILUX-R」。つまりライカのメインマウントであるレンジファインダー用Mマウントではなく、一眼レフ用のRマウントなのだ。
ちょっと補足すると、実はライカは日本製の一眼レフが急速に市場を席巻し始めた頃に、同じように一眼レフブームに乗ろうとしたのだが、初号機を発売した時点ですでに日本製の独占状態だったため太刀打ちできず、ビジネスとしては失敗に終わってマウントごと撤退した。
結果、ミラーレスカメラが登場するまではデジタルカメラでまともにRマウントのレンズを使う方法がなく、二束三文で売られていたという。
フルサイズミラーレスとマウントアダプタの登場で再び価格は上がりはしたものの、それでもMマウントの同じネームのレンズと比べると物によっては半額以下で買うことができる。
とはいえ、レンジファインダー用のレンズと一眼レフ用のレンズではレンズ構成など異なることが考えられる。一部の方からは正統なSUMMILUXではないとツッコミが入りそうだが、私はライカのブランディングポリシーを信じてここに「SUMMILUX-R 50mm F1.4」のファーストインプレッションを記録する。
ボディはSIGMA fpでカラーモードはスタンダード、もしくはモノクロ。
JPEG撮影したものをそのまま掲載する。絞りは全て開放。
受ける印象は好みもあるので人それぞれだと思うが、私はこのレンズの白の表現がとても素敵だと感じている。
また、質感表現がとても気に入っている。単にシャープなのではなく、柔らかさを残しつつそのものの生々しさを捉えているように見える。
私の手元にやってきてまだ数日、これからの撮影がとても楽しみだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?