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【11】 教育委員会に請願が出た!

それから数日後、流域住民、なかでも手光今川の目の前に住む流域住民ばかり14人が名前を連ねる請願書が出たのが、2024年6月7日になる。



筆頭者になったのは、ヴィンテージ車を大切にしているあの青年だった。あんまり人前に出たり、議論したりすることは好まない、日々の生活を大切にしている青年。それでも、これだけはやらなきゃいけないって、みんなの気持ちを引き受けてくれた。若いのに、こういう子がまだいるんだなぁって私はしみじみした。

さらに、県や国交省、文科省にも請願を出す手はないかなぁとみんなで考えていて、いい手がわかった。「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第48条に、

「地方自治法第二百四十五 条の四第一項の規定によるほか、文部科学大臣は都道府県又は市町村に対し、都道府県委 員会は市町村に対し、都道府県又は市町村の教育に関する事務の適正な処理を図るため、 必要な指導、助言又は援助を行うことができる」

とあり、その内容としては、

「学校その他の教育機関の設置及び管理並びに整備に関し、指導及び助言を与えること」

との例示があった。法律に詳しい人からこれを聞いたときは、みんなで手を叩いて喜んだ。文科省に出した請願書の概要がこれ。

時を同じくして、佐伯議員の一般質問も行われた。

学校新設問題に触れるのは佐伯美保議員だけという心許ない6月議会で、実は祈るような気持ちで見守った彼女の一般質問だったが、まさに快挙と言いたくなるような内容だった。

洪水、高潮、ため池というトリプル浸水想定区域にある学校予定地。

まず謎は、文科省の小学校施設整備指針「洪水,高潮,津波,雪崩,地滑り,がけ崩れ,陥没,泥流等の自然災害に対し安全であることが重要である」に反し、教育委員会はなぜこの地を選定したんだろうかということ。

さらに、同指針「建物の敷地は,盛土部分並びに異なる地質及び地盤条件の混在する部分にまたがらず,かつ,土砂の流出するおそれのある部分に近接していないことが望ましい」に反して、教育委員会はなぜ盛土という工法を選択したのだろうか?

それを知りたくても、それについて会議したはずの、令和3年6〜11月にかけての6回の教育委員会、そのうち、学校についての会議録「だけ」が「ない」という不思議。

さらに教育部が出した、浸水想定区域図のデータの中で代表的な場所として挙げている地点9の「0.91〜1.15m」、けれどここよりもっと浸水深が深くなる場所が、佐伯議員の資料請求で発覚する(1.28m)。そして増も、66cmではなく、72cm。なんで教育部は、この情報を住民に示してこなかったのか?

「あり得ない」だらけの福津市行政の闇に、鋭く切り込む佐伯議員の快挙に、傍聴席にいた私は、まさに拍手喝采したい気持ちだった。

このときつくった切り抜きがこれ。


こうして私たちは、6月27日の教育委員会、6月30日の住民説明会(住んでいる地区を問わない)の開催を待つことになる・・・。


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