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鰐談~のようなもの

水を一口、口に含み飲み込む。
息を整えてから、テーブルの上に置いてあったスマートフォンのスリープを外して、SNSアプリ「クラブハウス」を起動する。

きょう、読む予定の本のリンクを張り付ける、この後ミュートを外すのを忘れてはいけない。
アイコンは間違っていないか、再度確認をして、オーディエンスを確認する。
・・・。(誰もいない)

今日の目的はリハーサル。リプレイを残して個人的な反省会をする事が目的、好都合であると思いなおす。

タブレットで時間を確認しつつも、ストップウォッチを起動させると準備完了。
動画サイトで見つけてきたフリー音源、開演ブザーを再生する。

しばしの静寂を経て
「みなさ~ん、こんにちは~
・・・
あれ?声が聞こえないな~。もう一回、こんにちは~・・・」
声は帰ってこない。ルームには誰もいない、自分しかスピーカーにいないので当たり前ではあるが。

気を取り直して。
「今日は、僕、オンラインパパが、みんなの大~好きなお話、
『○○のだんす』のお話を読ませていただきます。
パパ、こう見えて佐藤弘道おにいさんと同じ齢なんだよ・・・
福山雅治さんとも一緒です・・・。」

・・・間

「どうでも良いよね~。
はい、気を取り直してまいりましょう。」

「みんな、ワニさんは好きかな?
今日のお話は、みんなの大好きなワニさんが大活躍するお話だよ、
オンパパと一緒に楽しもうね。」
「ねえ、ねえ、エナマエさま何やってるの?」
「ちょっと、ニーナ。今はだめだよ、少し黙っててよ。」
「面白そう、何やってるの?一人で・・・寂しいよ」
画面のアイコンにミュートのイラストが入る。
しばし無音・・・・・・。

「み、皆さん、お待たせいたしました。」少し息が乱れている。
「これから、皆さんの大好きな、『○○のだんす』を・・・」
ガタガタ・・・遠くの方で音がする。
「・・・ねえ、ねえ、・・・エナマエ様・・・出してください。」
「ちょっとニーナ・・・」
再び無音・・・・・・・。

「ダメですよエナマエ様、一人で楽しもうとしても。私も混ぜてください。」
「判ったから静かにしてろ、絶対に邪魔するなよ」
「はーい!皆さんこんばんは、初めましてニーナです。」
「ちょっと、出しゃばるなって・・・」
「今日は、わたくしプリティ『膝枕』ニーナちゃんとエナマエ様とで、『○○のだんす』を読みたいと思います。ほら、エナマエ様、音楽をながしてください。」
「な、なにを急に、そんなのね~ヨ。」
「もー、手際が悪いですね、ニーナを仲間はずれにするからですよ。」
「仲間外れって」
「仕方がありません、音楽はいいです。始めますよ。
皆さん、お待たせいたしました、これから、プリティー膝枕ニーナの朗読をお送りします。」

「入れ替わってるよ」男は低くつぶやいた。


~~~~~~~~ 雑 記 ~~~~~~~~~~

いやはや、先日音声SNSのクラブハウスで絵本の朗読をしたのですが、何のプランもなしにみきり発車だったため、非常に悲惨な状況でした😅

台本でも書かなきゃと、アドリブがまったく出来ない私は思ったのでありました🙇

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