【レポート】7/22シナリオづくり勉強会①とにかく◯◯◯◯がヤバい!?
大阪市職員・元職員限定で、「SIMULATION2035おおさか」のシナリオづくりの勉強会を開催。
テーマは「自治体DX・公共施設マネジメント・産業振興」の3つで、それぞれの部署から「大阪市の抱える課題と今後の取り組み+将来予測」を共有してもらいました。
カメラマン兼ライターでもある、があさんのブログの記事がいいので、まずはこちらを!
会場には御幸森小学校跡地の運営事業者の一つ、株式会社RETOWNさんの会議室をお借りしました(ありがとうございます!)。これ、元は家庭科室だったかな……。
いよいよ、大阪市職員・元職員のみのディープな勉強会がスタート。
住民情報や福祉職の人が使ってるシステムの裏にある、将来的な国の標準化によるコスト負担の話や、今後の目指す姿、でも「どこまでコストかけるねん」という見極めの難しさ、そもそも職員数が多いので1つのプログラムを入れるだけでドンと予算がかさむ悩み……。課題をいくつかピックアップして教えてくれました。
それでも、仕事のあり方から見直して突破した先に開ける未来像など、DX推進の意義を理解できる話でした。
続いてコアメンバーの技術職、お二人によるレクチャー。
大阪市の持つ公共施設の総面積は守口市の面積を超えると聞いて、若手職員も含めて衝撃を受けました。
そして、児童生徒の急増対策で1970年代に建てた校舎の老朽化への対応や、バブル期の公共施設の大規模修繕に、資材や人件費の高騰・建設業界の人材不足で予算がふくらんでいる現状がわかりました。
市営住宅は国の補助金が入っているので少し課題は異なりますが、前の住民分しか基本的には作らない事情も、将来的なランニングコストを考えるとやむなしとしか言えません。
今後、公共施設の再編や長寿命化、エコな建物に変更していく等の方針を聞きつつ、職員としては「公共施設(学校を含む)を維持し続ける困難さ」については、2025〜2035年の間の大きなテーマであることを、共有しました。
最後は酔ってる時にコアメンバーのサクに誘われて、なんか知らんけど受けてしまって(しかも誘った本人は不在)きてくれた「産業振興」のオブザーバー。
大阪市は中小企業、それも製造業が他の政令都市に比べて多いという特徴と、大阪府と市で交付金を出して運営する「公益財団法人 大阪産業局」が取り組んでいる内容、今後の重点項目などを説明してくれました。
こちらも中小企業の人材不足がますます深刻化する中で、どうやって独自技術を持つ企業を守っていくかも課題になります。
「行政は何をしてくれるのか」と待っているだけの中小企業に向けた「弱者救済」という考え方ではなく、意欲がある中小企業を応援するというスタンスで税投入をしている、産業創造館でのセミナーなど本当にコスパがいいので活用してほしい、とのことでした。
濃い内容のレクチャーを聴いた後は、グループに分かれて「2025ー2035年の大阪市のシナリオ」に入れるべき視点、キーワードについて話し合います。
「DXが進んで窓口に来なくてよくなれば、区役所職員はまちの好きな場所に散らばって仕事してもいいんじゃないか」と、区役所の在り方・働き方まで変わるかもしれない可能性が語られたり……
「組織横断で課題解決を考える」という、まさに「SIMULATION2035おおさか」の肝となる部分について、日ごろの業務の視点と専門性も合わせながら意見交換をしていました。
公共施設の課題をリアルに感じている担当者の視点と、まちづくり全体・そして国を超えた視点を切り替えながら、意見交換をしていました。ここも「人材不足」は重要キーワード。
日ごろは同じ区役所・局内にいても「大阪市の将来」について担当を超えて話をすることは、ほとんどありません。
今回、大阪市の若手・中堅の職員に絞って声をかけて来てもらい、休日にも関わらず学ぶ姿にちょっと胸が熱くなりました。「動画でe-ラーニング」とか「参考書類を読む」のは、多忙な中でなかなかできません。
アフターを楽しむことも含めて、双方向に学べる機会をつくろう。
「SIMULATION2035おおさかを作ろうプロジェクト」がいい感じに軌道に乗ってきました!こうした場づくりが、もしかしたら今回の重要キーワード「人材不足」の解決策の一つになるかもしれません。
……というわけで「公共施設リノベーション」の事例である、もと御幸森小学校の屋上にある「いくのスカイパークBBQ」で交流を深めました。
基本料金を払えば持ち込み可なので、コリアタウンでキムチや肉を買い込み、好きなお酒を持ち寄って楽しむことができます。
この日、同じ会場では校庭に植えた芝生のお披露目がされ「いくの万国夜市」が開催されていました。
私は途中、仕事で抜けていたのですが、イベントもBBQも盛り上がっていた様子。1時間半ほど抜けて戻ったら、キャラが変わってる人もいてとにかく楽しそうでした(笑)。
学びも遊びも充実させ、またそれぞれの「持ち場」に学びを活かせるように。シナリオ作りを進め、ゲームを完成させた後は「SIMULATION2035おおさか」をツールに、仲間が増えることを願っています。
次回は「福祉・教育・子育て支援」について、2025~2035年の予測シナリオを作る会にする予定です。関心のある大阪市の職員の方は、コアメンバーにお声かけください!
《ライター・てるみん》