見出し画像

献血の初心者とプロ

献血をした。

私の左腕には赤いぽっちと、その周りにあおみどり色のアザがある。重力で広がってきたアザは少し色が薄くなってきた。血液は赤いのになんでアザはあおみどりきいろ色が混ざったような色なんだろう。

今回は2度目の献血。

人間の体にしか作りだせない血液を、人間を救うために人間が人間の血管から針を刺して取り出しているんだなぁと思うと不思議だ。

1回目は5月頃に血液を採るシンプルな献血をした。2回目は採取した血液からPlateletとPlasmaだけを取り出して、残りを体内に戻す献血をやってみた。

献血前のヘモグロビンの値を検査するために指先を刺すやつが地味に痛くて苦手なのは私だけだろうか。終わった後もジンジンする。

全てが終わるまで3時間ほどかかった。ずっと本を読んでいたから時間はあんまり気にならなかったが、献血中にちょくちょく機械がアラーム音を鳴らし、振動するたびに腕に刺さっている針に響いて、刺さっている部分が痛かったのが辛かった。

血液を体内に戻す献血は、血液を戻すときの圧に血管が耐えられなくて出来ない人もいるらしい。私も実際に血管を触られて、看護師さんに「うーん、出来るかもしれないし無理かもしれない、五分五分かな」と言われた。どっちにしても今後のためにも結果を知りたかったから「やってみてください」と頼んだ。

やっぱりギリギリだったのか、献血中は布ヒーターを腕に被せられ、手にはホッカイロを握って、これでもかというくらい左腕を暖められた。暖めると血管が広がって上手くいくらしい。

結論として献血は無事終えた。だけど機械がアラーム音を鳴らす原因が圧力らしいから、今後もやるかどうかはちょっと考えてしまう結果になった。血液を採るシンプルな献血のほうを続けようかな。

終わった後、体調に変化がないか観察するために15分は休憩場所に留まることになっている。置いてあるお菓子を食べていたら、60代ほどの男性が近くに座った。身体は大きく、体重も重そうな、強そうなおじさん。

少し話をしたら、20年以上にわたって月2回の頻度でこの献血場所で献血しているらしい。献血のプロだ。帰り道に出血して腕をあげながら戻ってきたこと、血が取れすぎてパックの交換が間に合わなかったこと、いろんな話をしてくれた。

帰り際に話したスタッフさんによると、「月2回の頻度は身体が大きくて健康でないとできないから、彼は特別よ」らしい。やっぱりプロだった。
初心者の私とは貫禄が違う。


私の血液は誰かの助けになっているだろうか。


やったことのないことを好奇心だけでやってみるのは難しいけど、今年の私は「好奇心」にプラスで「とりあえずやってみる」という心持ちがあるから、最初の一歩を踏み出しやすくなっている気がする。

2023年が始まり、今年の目標として決めた「とりあえずやってみる、誘われたらやってみる、やってみたいなと思ったらやってみる」は意外と行動に移せている。素直に嬉しい。

次は何をやってみようか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?