あるわけのねえもんだから珍しいんですよ

 アルから漫画のコマをnoteなどに埋め込めるらしいです。便利ですね。映像研のコマがあったので映像研の話をしようと思います。例のごとく芯を食ってないタイプの話です。まずこれから。

 何気ないコマですが、このコマの「あるわけのねえもんだから珍しいんですよ。」という浅草氏のセリフがめちゃくちゃ好きです。いっしゅん脳がクラっとするタイプのユーモアというか。あるわけのねえ珍しいものが捏造されて人間が大騒ぎをしたりとか、ありますよね。やりすぎるとこのコマみたいにユーモアになっちゃうので、加減が難しそう。

金森-ソワンデ

 ぼくは金森 - ソワンデの関係性にかなりの興味をもつ者ですが、このコマ前後の会話にはいろいろ重要なことが詰め込まれてますね。

 金森もソワンデも組織を管理する立場にあるわけですが、ふたりのアプローチはけっこう異なっています。たとえば金森氏の目はわりと世間に向いており、アニメ制作においても「実際の」社会にアプローチをかけることを重視していますが、ソワンデはあくまで校内にこだわります。曰く、「学校は"社会の縮図"じゃねえよ。学校は独自の世界だ。」と。
 これは遡れば、ふたりの自由にたいする考え方の違いからくるものだと思います。金森氏は外部に自由があると考えていますが、ソワンデは「外にはない自由」が学校の内部にあるとしています。金森氏の求める自由は、ソワンデのいう意味での自由をおびやかす。そういう関係ですね。

  エクステリア部を破壊して「優秀だったが、場所に依存した部は弱かった。」とつぶやくソワンデですが、ここからも金森氏との対照的な関係が見えてきますね。映像研という部活は明らかに場所に依存した部活であり、またコンテンツに依拠する部活です。しかし、今や生徒会はそうしたものを捨て、より、こういって差し支えなければ、純粋な組織になりました。

 外部を求め、場所とモノに依存する映像研と、内部を求め、場所やモノには依存しない生徒会。ここには何かねじれのようなものがある気がします。内部で場所とモノに依存する、だと保守的すぎるし、外部で場所やモノには依存しない、だとアウトローすぎますしね。このねじれが両組織の味を生んでいるんじゃないでしょうか。

 ソワンデはデボネアAMGを破壊して「もういらねえだろ? 車なんて。」と金森氏に問いかけますが、金森はそれを拒否して徒歩で映像研に帰ります。このあたり、ハイコンテクストでいいですね。破壊されたのがデボネアAMGという、三菱の重役しか乗ってなさそうな車なのもどこか示唆的。このふたりの関係性からは今後も目が離せないですね。

水崎氏のコーナー

 刈り上げ入ってるのがイイ。作者と解釈が一致した。

 このコマ、めちゃくちゃかわいいな!?

 怖い水崎氏。橋本環奈の「セーラー服と機関銃」と同じで、「顔がいい」を「怖い」にズラしている。

 こういう突発的な行動、ひとりっ子ぽくて共感してしまう。すぐ高いところ登るのとかもね。ひとりっ子界の星。

おわり

今日はここまで! そういえば実写版ドラマ観てないな…。


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