無料 短編ホラー小説『あなた』~山着~最終話・視霊
「煙幕」
目覚めてすぐに焚火が目の前にあり、先ほどの体験とのフラッシュバックであなたは奇声を上げながら仰け反った。
「どうした?!大丈夫か?」
突然のことで杜下が驚き、心配そうにこちらを見ている。
「あ”あ”・・・ずい”まぜ・・・・・・」
声がガラガラではっきりと喋れなくなっていた。喉にまだ熱を感じている。
「なんだか大分と疲れているみたいやな、今は休みなさい。僕が見ているから、安心して」
喉や肺がまだ少し痛いような違和感がして、唸らせながらもまた現状、