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拝啓。蒼き日々のわたし宛

自分が思う「好き」は、あの人が抱いている「好き」には到底及ばない。
だから、私がそれについておいそれと語るべきではない。

そんなふうに思ってしまうのは私だけではないと思う。
…私だけではないと思いたい。

例えば好きなロックバンドを語るにしても、「たかだか数年のファン歴だし…」とか「毎回ライブに参加できているわけじゃないし」とか。
地元愛を語るにしても、「地域のために活動しているあの人には敵わないしなあ」とか。

大切な猫のことさえ、「専門家じゃないし」と一歩引いてしまうことがあるくらい。

伝えたい事は山のようにあるはずなのに、なにかどこかで「私なんて」と思ってしまって、気が付くと一文字も打てなくなる。
たかだか「好き」の二文字を伝えたいだけなのに、誰かと比べて足踏みしてしまう自分…ほんとうに、悔しくて涙が出そうになる。

『そんなの好きに書けばいいよ』とみんなは言うけれど、それが本当に難しんだって事をちっとも分かってない。
気持ちを素直に言葉にする、なんと勇気のいることなんだろう。

私自身のことでなかったら、何百字でも書く自信があるのにな。
論文も得意だったし、取材記事を書くのも得意だ。本業の一つでもある。

取材で話を聞くのはとっても楽しい。商品開発秘話なんかを聞き出して、それを私の言葉でまとめて、1つの記事にしていく過程も本当に楽しい。
取材は唯一無二の時間だから、誰とも比べられることなく自信をもって言葉にできるんだと思う。

ずっと取材だけしていたいって思うこともある。
そんなだから私はずっと、それこそブログみたいな、自分の気持ちを発信する文章が書けないのだ。
得意なことばかり続けているから、出来ないこと・苦手なことはずっとそのままなのだ。


そんなの…嫌だし、悔しい!!!!!
出来ないことは出来るようになりたい。
あ~やっぱりできなかったね、って自分を諦めたくない。


だから、noteを練習の場にすることにした。
好きなものや良かった事、おススメしたいものを、誰と比べることもなく自信をもって語れるようになるための練習の場所。

音楽や、九州のことや、みんなに食べてほしい美味しいもののことや、大好きな猫の事を、気持ちを込めて書けるようになりたい。
好き勝手に、がむしゃらに、遠慮なく。(この「遠慮なく」っていうのも結構難しい。

いつか、今日の投稿を見返したときに「あの頃は一生懸命もがいていたなぁ」と懐かしく思う日が来ますように。


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