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ごく普通の会社員がインボイス制度が始まって直面したこと


1.最初に

 初めましての方は初めまして。いつも見てくださる方はこんにちは。銀猫です。2023年10月からインボイス制度が始まりましたね。最近の生活で、なんか思ったより影響あってめんどくさいぞ!と思ったのでnoteを書いてみた次第です。認識が間違っているところもあると思うので、何かあればコメントください。
 わたしは普通の会社員、システムエンジニアです。福利厚生が整っている会社に所属し勤務しています。

2.インボイス制度への理解

 「説明分かり面過ぎるんだけど、主に困るのは個人事業主さん、その中でも現在免税事業者となっている人っぽいなー。インボイス発行には適格請求書発行事業者登録が必要だけど、免税事業者の方は登録できないので課税事業者になるしかないぽい。しかも登録をすると本名などが出てしまうからVtuberや作家さんは困るみたい。うーん、会社に属してる会社員の自分にはあんまり関係ないけど、好きな漫画家さんとかが困ったら嫌だし反対の意思だけは示しておくかな。単純に増税って感じだし。企業はインボイス対応のとこ以外とは取引したくないことになるらしい?けどわたしの生活にはそこは関係ないなー」

3.会社からのお知らせ

 自分の会社と個人事業主が取引する時とかありそうだけど、自分は経理には関わっていないし関係ないな、と思っていました。ある日、会社からお知らせがありました。

「インボイス対応の為、毎月請求書(領収書)発行が必要になります。適格請求書発行事業者番号(Tから始まる13桁の番号)の入った書類をご準備いただきますようお願いします」

 自分が管理するサーバーについてでした。今までは、メールで支払い明細が送られてきて、経理の方はそちらで手続きをしていたようですが、それがダメになったと。
 サイトにログインすると、請求書はダウンロードできました。しかし、これを毎月やらなきゃいけないのか……メールで送ってくれないんだ。 

 さらに経費精算についてのお知らせでした。

経費精算の際には適格請求書をお出しいただくことをルールにします。(適格請求書をお出しいただかないと会社経費として税務署に認められません。)これまでOKとしていたカード明細の写しや発注画面のスクショなどはNGになります。

  会社経費として認められないということは、税控除ができないということ。だから経費精算でも使わないでほしいと。確かに、そういうのはチリつもですからね。

4.自分の生活で影響があったこと

 わたしの会社は福利厚生として、いろいろ手当が存在しています。例えば、今は完全フルリモートなのですが、リモートでのランチを複数人で楽しんだ場合、ご飯代を会社が出してくれる嬉しい制度「ランチ手当」があります。自身の健康のために運動などをした際の「健康手当」などなど。
 今まで、ランチ手当は出前館の注文履歴をスクリーンショットとして会社の経費精算として提出していました。しかし、当然それには適格請求書にはなりえません。しっかりと領収書を提出することが必要になりました。まず、それがとてもめんどくさい。出前館は一応ネット上で表示できるけど、そうではないところもたくさん。なくさないようにしないといけないし。
 そして請求書を出したら「インボイス未登録」とのこと。ああ、これでは経費精算できないではないか。もう今後このお店で食べるのはやめよう。
 そして健康手当の範囲でジムに通っています。ネットのマイページを確認すると支払いの金額のみで、領収書のダウンロードはできない。仕方ないな、ジムで毎回窓口で請求書をもらわないといけない。このペーパレスが叫ばれる時代に、めんどくさいなぁ。と思ったら。

領収書は発行できますか?

領収書の発行は行っておりません。
口座振替の場合、口座振替された通帳の記帳をもちまして領収書に代えさせて頂けます。
クレジットカード決済の場合、クレジットカード会社が発行するご利用明細書を領収書の代わりとさせて頂きます。

https://sukkiri-gym.com/institution/

 そっか。もう今後このジムに通うのはやめよう。
 そんな感じで選択肢が狭まりました。まあインボイス未登録でも美味しいお店なら自腹で食べるけども、会社経費として使えないなら明らかに機会は減ります。
 そして、会社同士の取引ではさらにそうなるところでしょう。仕事では取引の金額が全然違うのですから。「この事業者はインボイス未登録か。じゃあ他のところにしよっと」ということが当たり前に起きると思います。
 2023年10月より前に、インボイス制度賛成派の人の意見を見たことがあります。
「インボイス未登録であっても、クオリティが高ければ選ばれるはず。それで廃業になるとかは甘え。嫌なら免税事業者を辞めて課税事業者になってインボイス発行しろ。消費者は免税事業者に消費税を払っているのにそれを利益に含めるのは意味が分からない」
 こんな感じ。厳しい意見だと思います。免税事業者が何故免税かと言うと、年間の売り上げが低いからです。その事業者がいきなり課税事業者になるというのは、どれだけ苦しいことでしょうか。「免税」に対して敵意を向いている感じがあります。そのまままわりまわって自分が困ることになる樹がします。わたしは現在割と困っています。明らかに手順も増えたし。ホントめんどくさい。事務処理増えた分、他の仕事ができなくなる。
 あとはまだ自覚はしていないけど、物価がどんどん上がると思います。免税事業者から課税事業者になったのなら、稼がないと。農家さんとかの対応はどうでしょうか。

5.最後に

 STOPインボイスが叫ばれていますが、もうSTOPするの無理でしょう。始まっちゃったし。署名受け取り拒否のも正式な手順踏まずにやっててなんかゲンナリしました。(有権者として考えるとあの数の民意で国が動いたら逆に怖いですが)
 こちらとしては、経費精算を適用させるためにこの店がインボイスの発行をしてくれるのかどうか、確認するのも気まずい。対応しているところはレジとかに出してくれたりしてるけど、対応してないところはわざわざアピールしないし。出前なら電話しないと。ああめんどくさい事ばかり。消費者としてはインボイス登録有無の表示を義務付けてほしいとか思ってしまうけど、これじゃ弱いものいじめだよなあ……

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