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雨の日に思う〜傘についての考察~

はじめに

 今年も梅雨入りして、朝の空を見ては、ため息の日々がやって来た。
雨の日は雨を楽しもう、とよく言われるが、最近の雨は豪雨が多く、楽しむどころではないことが多いように思う。
 この記事では雨の日に思ったことから、特に傘についていくつか紹介してみよう。

(1)傘を差さないですむ東京

  先日、約3年ぶりに東京へ出張した。前日の天気予報は雨。それも「結構強く降るから大きめの傘を持ってお出かけください。」と言っている。現代の天気予報はちゃんと当ててくれる。と言ってもロング傘は手荷物に持ち込めないし、到着後、ロング傘一つのために手荷物カウンターで並ぶのは避けたい。そこで妥協して3つ折り傘を鞄に忍ばせた形とした。
 羽田空港に着陸すると窓外は予報通り強い雨が降っている。これは3つ折りでは心もとないな、と濡れることを覚悟して飛行機からおりた。

  ところがである。羽田空港から出張先の最寄り駅までは地下鉄で移動できるのはわかっていたが、駅の改札を出てからも、地下の連絡通路を歩いていくと取引先の入るビル地下までつながっていたのだ。
  都内で2件のユーザー周りに食事をして羽田空港に戻るまで、結局一度も地上に出ることなく、濡れるどころか3つ折り傘を開くことすらなかったのである。
  東京で暮らしている人には当たり前かもしれないけれど、地方在住者からするとかなり驚きの体験だった。

  ということは、梅雨明けて猛暑が襲ってきても炎天下を歩かなくていいわけだ。でもそれっていいことなのだろうか。陽の光に当たるのは健康上大事って聞いたことあるんだけどなあ。いやいや今の時代は猛暑で体調壊す場合もあるし、なかなか答えのない難しいことかもしれない。

(2)シェアレンタル傘

  さて地元に戻ろう。我が地元にも地下鉄や地下街はある。でも一度も地上に出ないで目的地に移動するのは不可能だ。それでも自前の傘を持たないでいいケースがある。市が管轄している傘のシェアサービスがあるからだ。

  アプリさえ入れておけば簡単な操作で借りることができる。
24時間で110円。これを高いと感じたら使えないけど、ロング傘を一日中持ち歩くことを考えたら十分安いと思っている。そう、この傘はしっかりしたロングタイプなので少々強い雨でも心配ないのだ。
 今のところ主要駅の改札横しかないけれど、街中のコンビニなんかに設置されていくとますます便利になるだろう。

(3)傘の持ち方

  今まで書いてきたように最近はうまく使いこなせば、傘を持ち歩かなくても生活することは可能だ。
 一方で持つ場合には、強めな雨が増えたことでシェアタイプ、自前問わずロング傘を使っているがかなり多いと感じる。
 屋外でさしているときはいいけれど、駅ホームや地下街など傘をたたんでいるときの持ち方に、いくつかのタイプに分けられる。
 中には危険な持ち方があり、多くの人がそのタイプに入っているように思う。タイプ別に分けて考察してみたい。

 ①杖代わりタイプ

 ご年配の方によく見られるタイプで文字通り傘を杖代わりにして歩いている。
 傘の先は金属かプラスチックがほとんどで、しかもほぼ槍型、つまり尖っている。
駅や、屋内の床は石であったりタイルであったり、加えて濡れているので非常に滑りやすい。間違っても体重を預けたりしてはいけないのだ。
 また、体重はかけないで、ただついているだけの場合も、マンホールや床模様の溝にはまって抜けなくなったり、腕を取られて転ぶこともあるので気をつけよう。

 ②横持ち(刀もち)タイプ

 杖代わりタイプは自分に危険が返ってくるのだが、他人に対する危険度が高いのがこの横持ちタイプである。傘の柄を、さしているときとは逆に持っている。自然と傘の先端が後ろ向きに突き出されている。
 持っている本人は後ろに誰が歩いているかわからない状態で、歩くに合わせて手を振っているので後ろを歩くのは危険極まりない。
 最近特に多いのがこのタイプで、朝のラッシュ時などは、焦っているのかこれで走られたりするからますます危険度アップだ。
見かけると思わずマスクの中で、

「落ち武者か!!」

とつぶやいてしまうのであった。

 かつて「路上喫煙者がたばこを振り回して歩くから危険だ」との一大ムーブメントが起きたことがあるが、危険度はその比じゃないと思う。
(ちなみに私は嫌煙者なので路上喫煙ももってのほかと思っている。)

 ③センサー型(推奨)

 私自身実践しているのは、傘をさした状態からそのまま(もちろん傘を閉じて)下におろした形である。傘の先端は歩く自分の斜め前方に向いて出ていることになる。しかもほぼ下向きなので前の人を突きさすことはない。
 その姿が地雷探知機を扱っているみたいなのでセンサー型とした。
(例えが好ましくないと感じる方がいたらすみません)

 何より自分の視界に入っているのですぐに対応できる。
 もちろん、せっかくこの持ち方ををしていてももう片方の手でスマホいじってる、なんてのは言語道断なわけだが、残念ながらこれまたちょいちょい見かけてしまう。 
駅内アナウンスでは歩きスマホへの注意喚起はしょっちゅう耳にするので、ここはひとつ雨の日のアナウンスには傘の持ち方マナーも加えてはいかがだろうか。
 ついでに言うと、おまけの効果として自動ドアのセンサーが傘の先端を早めに感知してくれるので、すごくスムースに通過できたりもする。

終わりに

 雨の天気はどうしても気が滅入りがちになる。そんな時のアクセントとして色とりどりの傘の花は気分も上げてくれるだろう。
 間違っても周りのみんなの気分を下げるような傘扱いはしないようにしていきたいものだ。

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