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雇用延長の悲哀〜定年後をどう迎えるか〜

 今の日本は超高齢化社会となった。会社は60歳定年とうたっていても事実上はそのまま雇用延長して働く人が多い。

 同じ会社、同じ職場で働くことは果たしてほんとに楽なのか。わが職場にも63歳のおじさん(A氏)がいる。

 雇用延長後も2年間は嘱託でありながらポストはそのままだったが、つい半年前に新しい上司(B氏)を迎えて部下の立場となった。

  それから彼の生活が180度変わってしまった。もともと人の少ないわが職場では、A氏にも通常業務をやってもらわなければ困るわけだか、彼にはその気はない。「できない」の一言で片付けて、覚える気もない。

 見かねたB氏は毎週報告を求めるが、会社のシステムがわからないA氏は、プリントした報告書と口頭報告しかできない。 完全にDXの外側に、取り残されたままなのだ。

 それでいて、日がな一日、定時の間は席に座っていて、何してるのかわからない。 回らの我々にもいい迷惑である。

 今の60代は1960年代のベビーブームで生まれバブル時代がちょうど新人だった。会社では良い思いをし、まだ終身雇用の考えに凝り固まっている世代である。また、年功序列(人によっては男尊女卑)まで残っているだろう。いわゆる「ザ・昭和」人種なわけだ。

 かたや令和の現代は能力主義。成果で評価が変わり、若くして出世する人も多い。より良い環境を求めて転職するのも一般的で、組織を嫌って起業する学生も多い。
 家族経営、創業者の子孫でもない限り愛社精神など持ち合わせなていない。
それが現代の主流だろうと思う。

 ガラパゴス島のリクイグアナは生きるために、海に行き場を求めウミイグアナへと進化を遂げた。
 進化論で言われる通り「適応できるものが生き残る」のだ。
 前述のような人間関係の変化や、デジタル化の波など適応しないと、キツいのは自分に跳ね返ってきてしまう。

  私自身も来年定年を迎える。もともと延長するつもりはなかったが、A氏の姿を見るにつけ「これはないな「、とより意志を固めた次第である。

 何か新しいことへの挑戦も探してみたいと思っている。
いよいよ6月突入。
定年退職のその日まで、あと365日

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