プロ雑用、kintoneのネタを書く〜フィールドが多くなっちゃうよどうしよう編
プロ雑用です!
前回に引き続き、kintoneのネタでも書こうかと思います。
今回のネタは「◯◯えも〜◯!フィールドがどうしても多くなっちゃうよ〜!」という状況を、標準機能だけでどう乗り越えるか?
的なお話です。
アプリのフィールド数上限は最大500だよ
kintoneを日常的に使っている人でも、実際500までフィールド配置したことがある!という方は、多くはないと思います。が、いろいろとリサーチすると、確かに500個でも足りない!と思っている人はちらほら居るみたい。
500まで行かずとも、100を超えてくると画面スクロールも大変なので、タブ区切りプラグインなどで工夫しているという方は多くいると思います。私もタブ区切りはよく使っていました。
しかしタブだけのためにお金払うのも…という気持ちもよくわかる。標準機能でどこまで工夫できるか考えてみるのも一興ですね。ということで、今日の本題です。
発想を変える/あえて紙で考えてみると?
「アナログでできないことはデジタルでも再現できない」というのが私の仕組みを考えるときの一つのポリシーなのですが、今回もこれに従って、業務の内容を紙で運用したときにどうなるかを考えてみます。
一般的に紙というのは基本的に形が決まっています(だから用紙)。
A2やB3と呼ばれる判型ですが、現在ではA4が一般的に用いられています。
図面などの一部書類はA3など少し大きめの用紙が使われますし、地図などは広げるとA1くらいになったりもしますが、だいたいはA4でしょう。なぜかと言えばファイリングしたり出来ないからです。A3などの少し大きめの用紙もA4サイズのファイルに収まるように大抵の場合は折って格納されます。
A4に限らず紙に何か書き込んでいくと、いずれ書けるところがなくなりますが、そうなったとき紙を伸ばそうとする人はいません。普通は次の紙を用意してそちらに続きを書き込んでいきますよね。
せいぜい、セロテープでもう一枚紙をくっつけて拡張していくこともありますが、そのまま延々と何十枚もつなげて巻物を作っていく人は現代では見かけません。なぜかと言えば、使い勝手が良くないからでしょう。
結局、新しい紙を用意するということはどういう場合でも変わりません。
別のアプリへの移動を、ページ送りに見立てる
kintoneでアプリを使うときには「1つの目的は1アプリで」という考えが主流です。そのほうがシステム全体を俯瞰してみたとき実装しやすいのと、後々のメンテナンスコストが抑えられるからですが、これを先程の紙での例で応用してみます。
一枚の紙を一つのアプリとして見立てて、流れを設計していきます。これを図に起こしてみると↓こんなイメージでしょうか。
つまりこれはイベント申込みやアンケートフォームなどでよく見られる、ページのステップ方式と同じ考えです。より具体的にするためにお試しでアプリを作ってみました。
疑似ページめくりの利点と欠点
ページめくり(ステップフォーム的動作)でアプリを複数分けると利点も欠点もありますが、利点としては以下のようなことがぱっと思い浮かびます。
まずは利点から。
画面遷移は別アプリなので、入力内容を途中保存してる風になるので、入力途中でも内容が保存されていると感じれる。
別のアプリなので複数担当者毎で分かれていると同時編集とかの心配がなくてよい。
最後に確認画面的なアプリを用意しておくことで、間違ってる内容に気づきやすくなる。
完了ボタンをつけることで「終わったぞ感」を演出できる。
疑似ステップ式なので、途中の分岐もできるし、ステップを増やすことも簡単にできる。なので、フォーム500個を超えた疑似アプリ(実態はアプリ群)を作れる。
一つひとつのアプリに分かれるのでメンテナンス性は割と高い。
アプリが小分けにされるので、一部ののデータ活用をしたい場合は小回りが効く。
次に欠点。
アクションボタンでは、別タブで開いちゃうのでアプリ(疑似ページ)がたくさんあるとなんか大変なことになる。(アクションの設定で新しいタブを開くかどうか選択できるといいね)
アプリ群全部のデータを活用したいとき(集計とかグラフ化とか)は、やっぱり関連サービスかプラグインが必要になる。
疑似ページの数が多い=フォームは多いので、入力の面倒くささは変わらないしむしろ500を超えるとよりめんどくさいかもしれない。
パッと思いつくだけで利点も欠点もそれなりにありますので、万能なやり方ではないことはご理解いただけると思います。また利点も状況によっては欠点になりうるのはご承知の通り。
制限があるからアイデアが生まれる
kintoneの好きなところは「できるところが限られている」という点です。クリエイティブというのもは実際のところ、無制限の自由の中ではなかなか生み出せません。紙のデザインよりWEBデザインが難しいのはインタラクティブかつ使える手段が多岐にわたっているところです。紙は物質であったり大きさに制限があったりなどさまざまな制限がありますが、だからこそ限られた手札の中でどれだけの発想ができるかが重要になります。
kintoneには標準機能を拡張する多種多様な連携サービスやプラグインが存在していますが、設計者の発想が貧困であると、その活用も貧困になるという大きな弱点があります。自由度の高さは、設計の発想が柔軟で幅広くないと使いこなせないのですね。
今回の例は、実用を想定していますが、標準機能による制限を加えることで思考実験としての価値があります。思考の幅を広げるためにはこういった多くのシュミレーションを繰り返すことは大切なことなのです。
ということで、前回今回と珍しくkintoneネタでした。
また何か思いついたらまとめたいと思います。
それじゃ、また👋
(あ、もし今回のアプリのサンプルがほしいという居たらXでDMでもくださいwそんな奇特な方がいるか知りませんがw)
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