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理想と現実のロジカルシンキング2

プロ雑用です。
理想と現実のロジカルシンキング。
第二回目は、現実を直視した私が、その先に何を見て、
そして何を考えたのかを、記していきます。

まずはkintoneのことを知る必要がある

私は「kintoneをなんとかしてくれ」というOrderと共に、
「このままkintoneでいいのかどうかも考えてほしい」
というOrderも合わせて受けていました。
これはつまり、

kintoneは捨てても良い、別のツールへの乗り換えも含めて考えよ

と、いうことです。

折しも時期は11月。
CybozuDays2017が開催される時期。
早速わたしは幕張に飛び、二日間みっちり参加しました。
そこで、kintoneにつよい可能性を感じることができました。

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2017のテーマは「壁を超えろ」。
まさに、この時、kintoneで壁を超える決意ができました。
会社に戻った私は、役員とのMTGで開口一番こう言ったのです。

「kintoneで行きましょう。kintoneならやれます」

こうして、私はkintoneを、本格的に使っていくことになります。

決意はしたけど、具体案はなし

kintoneで行くことを決意したのですが、
次に私はどこまでやるか、どうするかを具体的に考えたのですが、
すぐに壁にぶち当たりました。

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前回も記した数々の問題。

1.全体統括する管理者の不在
2.肥大化したボトルネックアプリの存在
3.閲覧制限が掛かりまくっている
4.秘伝のタレと化したカスタマイズ
5.無数の管理者による勝手なアプリ改修
6.主要なデータの多くが活用できない状態
7.選択項目で最も使われているのが「その他」
8.使い方は「口伝」で継承されている
9.プロセスの全てがアプリになっているわけではない

これだけのことを一体どうやって直すというのだ?
そもそも治せるのかこれ?という壁。

そこで私はまず、kintoneに向かう前に、
「自分がどうしたいか」を考えることにしました。

何をするか、自分のWillを見つめる

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この図は、WillCanMustのワークフレームです。
人間誰しも、
”出来ること”があり、
”やりたいこと”があって、
”求められている”ことがあります。
その輪が重なりが大きい=中心が大きいほど、成長する、とされています。
(余談ですが、このフレームは、5W1Hと共に、
 汎用性が高いワークフレームの一つだと思います)

CanとMustははっきりしている。
では、Willは?

おまえのWillは何なんだ。

自問自答を繰り返し、導き出したのが、

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すべての業務のボトルネックを無くす。
みんなが、顧客に全力で向き合える環境をつくる。
これを自分のVISIONとして設定し、kintoneを使って実現するのだ。

これでやるべきことが決まりました。
kintoneを治すのではない、覚悟を決めて、全て作り直すのだ。

kintoneアプリの、Willはどこにあるのか

全てを作り直すと決めたので、
その時のアプリについては、一旦すべて忘れました。

すべて忘れて、
その時はまだ存在していない、
みんなに必要であるはずの、
全てのkintoneアプリの姿を描くことにしました。

この時に考え出したワークフレームが↓これです。

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名前はつけていませんが、
仮に ACフレーム(抽象 の 因数分解 と 具象 の 展開式)とでもしましょう。

ミッションをより具体的に示したビジョン、
ビジョンをたどり着くために、
どんな目的を持った人・組織が、どの工程を担い、
各々の役割を果たすために、どの指標を把握する必要があるのか。
それを実現するために、どんな機能が必要なのか。

これを、最も最上段にある、”ミッション”から紐解いていきました。

つまり再設計するにあたっては、アプリを考えるのではなく、
この組織が何を・どこを目指しているのか、を考えたわけです。

あえて遠回りする理由

アソビューのミッションとビジョンは、すでにあります。

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ここから考えることにしました。

ところで、課題解決のためのアプリなんだから、
最初からアプリを考えればいいじゃないか、と思いますよね。
十分承知しています。
承知した上で、あえて言わせてもらえば、
ここまで徹底して考えたものは、後々までブレません。

なぜでしょうか?

ミッションは、とても抽象的な表現で示されていることが多いです。
抽象的であるということは、
解釈にばらつきが出やすい、ということでもあります。

一方で課題というのは、
具体性が高くないと、適切な解決策が出てきません。

例で説明しましょう。
たとえば、ある少年の夢は
「宇宙飛行士になりたい!宇宙に、月に行きたい!」だとします。

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この夢を聞いたあなたは、
この願いを叶えるたった一つの案を、考えつくことができますか?
おそらく、できないのではないでしょうか。
わたしもできません😂

当然、宇宙飛行になるためには、
無数の課題が存在しているということが、想像できると思います。
たとえば必要となる学力ひとつ取り出してみても、
その学力を得るための課題が、たくさんあるはずです。

山登りでもそうです。
突然あなたがエレベストに行きたい!と思い、
着の身着のままエベレストに向かう、ということはないでしょう。

つまり、
抽象度がすごく高い理想と、具体性の高い現実との間では、
適切な問題設定ができない=解決できる課題が見つけられない

ということなのです。

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それを解決するためには、
問題を小さくする=より具体的な課題に分解していく、必要があります。

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階段を一段ずつ上がるように、
着実にクリアできる課題を考えていけばいいのです。
問題を、これ以上分解できないな、というところまで分解できれば、
必然的に、クリアできる課題がみえきます。

ここまでを踏まえた上で、
先程のACフレームでは、kintoneはどこに位置するのか?
おわかりと思いますが、そうです、機能の部分です。

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つまり、あえて遠回りに見えるこのフレームは、
高い理想を実現するための問題を、
「解決できるレベルの課題に分解するため」
より具体的に言えば、

「 確実に、課題を解決するアプリを作るため 」

にとても有効なのです。

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さて、長くなりましたので、今回はここまで。

次回は、このACフレームを実際にどのように使っていくのか、
実例を用いて、詳しく書いていきます。

次回「ブレイクダウン/課題を見つめる」

それじゃ、また。

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