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世界のユニークな馬10選

今回は、世界のユニークな馬たちを紹介する。

あまり書くと個人情報がアレなのだが、私は、馬に詳しいのだ。乗り方(たぶん言語化可能)はウェスタンもブリティッシュも、世話、支度、道具、さまざまな競技……全て解説できると思う。忘れていたが、そういえば資格ももっている。(資格なのか?実技とペーパー試験が存在する)

でも今日は、馬の種類にフォーカス。


マルワリ

内側にくるんとなっている特徴的な耳。この耳は180度近く回転できる。インドのマルワリ地方原産だが、インドでも希少。インド以外で見ることは、今やほぼ不可能。(2000年以降、輸出が禁じられたため)

セレモニーや宗教的儀式で活躍。「踊るために生まれた」と言われたりする。馬場馬術が得意なのだ。

インド神話に登場する馬は、ウッチャイヒシュラヴァスといい、長い耳という意味。頭が7つあり翼がなくても飛べる。(インド神話らしいぶっとび設定で、おもしろい)


動画は馬場馬術の例。知らない人は、見てみてほしい。

本題からズレるが

この部分は駆けているだけでは?と思うところも、あるかもしれないが。乗り手の指示に従って、ストライドを変化させたり手前(駆ける時に前に出る脚)を入れ替えたりしている。

国際大会に出るほど優秀な馬は、誰が乗っても、ある程度パフォーマンスするか。YES3割 NO7割。乗り手の指示があいまいでも、癖でやる可能性は高い。でも、馬は内心で混乱している。今ってこの動きでいいんですか?と。それを繰り返すと、馬ができなくなっていく。

人間と同じだ。先生から不可解な出題と採点が繰り返されたら、わからなくなる。そのように、人馬どちらもの技量が審査される。


カマルグ

南仏のカマルグ地方発祥。過酷な湿地環境を野生で生きてきた。スタミナがあり丈夫(特に、湿地に耐えるひづめ)。成馬:白毛で下の皮膚は黒色。子馬:茶毛か鹿毛→4年ほどで白くなる。

ナショナル・ジオグラフィックが出している動画。内容のほとんどが、なぜか、カマルグ馬どおしのバトル(他に語ることがたくさんある種なのだが笑)。激しめな音楽が流れており、笑ってしまった。

本当は、疾走するカマルグの群を撮影する人たちの動画を貼ろうとした。撮り鉄ならぬ撮り馬で、とてもこっけ……おもしろいのだ。ナショナル・ジオグラフィックの方に意表をつかれた。


カマリロ・ホワイト

白​​毛で下の皮膚はピンク色。優勢白色対立遺伝子W4をもつ。成長するにつれて白くなる馬と違い、生まれつき白いし生涯白い。

このような灰色の馬は成長するにつれて白くなる。
よって、色みでだいたいの年齢がわかる。

アメリカ原産。名前の由来は、カリフォルニア州の牧場経営者で馬生産者の、アドルフォ・カマリロ氏。純白の馬を生み出せて、さぞ、喜んだのだろう。何色でも馬はかわいいが。


アハル・テケ

トルクメ二スタン原産。アハルはアハル州。テケはトルクメン人の一部族。

トルクメニスタンは中央アジア南西部の国。
トルクメニスタンの国章にはアハル・テケが。

メタリックのような毛。希釈遺伝子による。全てのアハル・テケがこうではない。茶色や灰色や黒色もいる。

トルクメニスタンの砂漠でカモフラージュに役立つため、このように進化(変化)した可能性。歴史上、馬を狩ったり捕まえたりする人間はいた。


バシキール・カーリー

巻き毛は遺伝子の結果。劣性遺伝子であるため、「直毛のバシキール・カーリー」もいる。巻き具合には個体差がある。時期によっても異なる。冬に最もカールし、夏は直毛に近くなるなど。

馬アレルギーの人でも触れるかもしれない。バシキール・カーリーの毛には、アレルギー反応を起こすタンパク質が含まれていない。

北米発祥。他のバシキール馬は、巻き毛ではない。


アイリッシュ・コブ/ジプシー・コブ

脚先の毛、カットしないとどこまで伸びるのだろう。

ワゴンを引いたりする荷役馬。当然、力持ち。グレートブリテン島(イングランド・スコットランド・ウェールズ)とアイルランド島原産。

まだら毛が多いが、1色の場合もある。ひづめを覆う長い毛。


ブラック・フォレスト

AI生成画像かと疑うゴージャスな見た目。

ドイツ南西部にある山岳地帯、「黒い森」(別に黒くない)原産。林業などに使用されていた牽引馬から派生。丈夫な体に美しいたてがみ。黒毛に銀色のたてがみが最も希少。

気質は穏やか。現代では、人のセラピー的な活躍もしている。


プルゼワルスキー/モウコウノウマ

現存する世界最古の馬。古い洞窟壁画に描かれている。真に野生。

これがプルゼワルスキーか?似てるが。わからない。

大きな頭と太い首。短くまっすぐ立つたてがみ。

染色体数66。(比較:ウマ64本・アジアノロバ56本・アフリカノロバ62本・グレビーシマウマ46本・サバンナシマウマ44本)馬と書いたが、ウマの亜種と分類すべきかどうか、検討されている。

名前は、発見者のロシア人探検家、ニコライ・プルゼワルスキーに由来。


パソ・フィノ

コロンビアとプエルトリコの2系統がいる。プエルトリコのパソ・フィノは、タイガー・アイを持つ唯一の馬(全てではない)。特殊な遺伝子の結果。

パソ・フィノのタイガー・アイの遺伝子の研究。
黄色・琥珀色・明るいオレンジ色の虹彩はタイガー・アイとみなされた。青色・明るい茶色・灰色は調査から除外された。
タイガー・アイかそうでないかなどどうでもいい。
青色もこんなに美しい。

虹彩よりも特徴的なことがある。フィノ歩法と呼ばれる歩き方だ。

馬に詳しくない人でも、動画を見て、馬の歩き方のイメージと違う・不思議な歩き方だと思うだろう。

均等な間隔の4拍歩様。一度に片足に、全ての体重を乗せることができる。特に訓練してなるのではなく、生まれつきの能力。人の乗り心地も、他の馬とはかなり違うはず。


ファラベラ

なんてかわいいんだろう。

馬の品種の中で最も小さい。成馬の体高は70~ 80cmほど。

アルゼンチン原産。成馬は、小さな子どもが乗るのに適している。希少。


大きい方は
1位 シャイア
2位 クライスデール
3位 ベルギーのドラフト
4位 ペンシュロン
5位 オランダのドラフト

ペンシュロンで記録的に大きかった個体。

以下、コメントで質問があったため、追記する。

ペンシュロンは、馬車を引くために開発され、軍用されたり、農業や林業で活躍したりした。体高だけでなく厚みもある体は、筋肉量の多さを意味する。

北海道にも導入され、日本の馬とかけあわされた。ばんえい競馬の馬には、ペンシュロンの血が混ざっているだろう。

クライスデール。温厚な性格。直接乗ることも可能。
シャイアの平均的な個体。
体重は850~1100kgにもなる。

あなたはどの馬が気に入った?

★おまけ★
〇〇な性質といっても個体差があるのでは?と思うかもしれない。たとえば温厚な性質であると表現されている場合、本当に、どの個体もそうである。具体的には、10頭いて1頭、やや他よりも神経質な個体がいるくらい。

性質が特徴としてあげられたりしていない種類は、千差万別。個体ごとに、全く異なる性格をしている。遊び好きだったりすると、「知能が高い個体」に見えたりもする。例)飲み水を飲み水として以外にも扱う。口に含めて桶などに吐き出すことを繰り返し、たまった水を鼻先でバッチャバッチャして遊ぶ。→寝床がビチャビチャになり大迷惑だ。(笑)